福岡ソフトバンクホークスとヤフーは、ヤフオク!ドームで開催するオープン戦10試合で「個席」単位のダイナミックプライシング(DP)を導入した。これまでは席種単位で価格を変えていたが、通路側やグラウンドに近い下段など席の人気を反映した値付けをしたうえで、売れ行きに応じて価格を変動させる。

福岡ソフトバンクホークスの試合は、「個席」単位でチケット価格が変わるように
福岡ソフトバンクホークスの試合は、「個席」単位でチケット価格が変わるように

 6~7人掛けの電車のロングシート、あなたはどこに座るだろうか? じっくり観察するまでもなく、ドア横の端っこの席から埋まっていきやすい。これはプロ野球などスポーツ観戦の座席でも同様だ。座席を指定して購入できるチケット販売サイトにアクセスすると、販売済みになっているのは軒並み通路脇の席である。

 売れ行き好調の席は高く売るのがDPの基本だが、これまで国内のチケット販売で実施されてきたDPは、席種単位、すなわちS席4000円の売れ行きが事前想定を上回っていたら、例えば4300円に値上げする、というものだった。だが実際は、同じS席でも通路側席は人気で内側の席が残るという具合に、売れ行きは一律ではない。

 そんな売れ方の特徴を反映して、「個席」単位で価格が変動するチケットの販売が今シーズンから始まった。実施するのは福岡ソフトバンクホークスがヤフオク!ドームで開催する試合。ヤフーのチケット販売サイト「Yahoo!チケット」において、DPを採用した「AIチケット」の名称で、オープン戦10試合、1試合につき1500枚分のチケットを2019年1月25日から販売している。

 Yahoo!チケットから対象試合である3月2日の対阪神タイガース戦にアクセスしてみた。1塁側ベンチ右横の内野指定席、3列目のホームベース寄りの通路側席は5380円、同じブロックの最後方18列目の外野寄りの内側席は3770円と差が付いている(1月28日14時時点、以下同)。一方、上段ブロック最前列(40列)は4473円、同ブロック最後方52列の外野寄り内側席は3170円だった。ちなみにオープン戦の内野指定席の一般販売価格は一律3900円だ。

上段より下段、内側より通路側の席の人気を価格に反映
上段より下段、内側より通路側の席の人気を価格に反映

 AIチケットを導入したヤフーO2O統括本部チケット本部プロダクトマネジメント部部長の稲葉健二氏は、「上段よりグラウンドに近い下段ほど、内側より出入りしやすい通路側ほど、また同じ通路側でも外野寄りよりホーム寄りの席のほうが人気が高いことから、同じ席種のエリアでも価格を変えて販売している」と説明する。

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