※日経トレンディ 2019年1月号の記事を再構成
未来予測特集の第2回は「マネー」。政府が旗振り役となり、日本にキャッシュレス決済の波が広がり始めている。今、脚光を浴びているのは、スマホアプリを介したQRコード決済。事業者の他、使える店も徐々に増えている。次世代の本命としてこのまま広がるだろうか。

2025年までにキャッシュレス決済の比率を40%に高める──。政府は、19年の消費増税時にキャッシュレス決済に限ったポイント還元策を検討するなど、“脱現金化”の動きを躍起になって推し進めている。
最大の課題は、中小の店舗を中心にまだまだ「カードお断り」の店が多いこと。この現状を打破するものとして注目を集めているのがQRコードなどを使ったスマホ決済だ。スマホアプリ間で決済が済むため、専用端末が不要。決済手数料も大幅に安い。普及を促進するために手数料を数年間無料にする決済事業者まで現れている。
これによりキャッシュレス対応店舗数の大幅な拡大が見込まれるが、次世代の決済手段の本命かと問われるとやや疑問が残る。ユーザーは決済のたびにスマホアプリを立ち上げなければならず、簡便とはいえないからだ。
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