「ニコニコ超会議」ニコラジコーナーのサポート、TVアニメ「ゴールデンカムイ」とタイアップした「ゴールデンカムイ缶」の販売……。若年層の認知獲得に効果的な施策を模索するサッポロビールが注目しているのが「RAGE Shadowverse(シャドウバース) Pro League」というeスポーツの大会だ。

サッポロビールは若年層のブランド認知拡大などを狙って「レバンガ☆SAPPORO」というeスポーツチームのオフィシャルパートナーになった(写真/ロイター、アフロ)
サッポロビールは若年層のブランド認知拡大などを狙って「レバンガ☆SAPPORO」というeスポーツチームのオフィシャルパートナーになった(写真/ロイター、アフロ)

 「2017年におけるeスポーツの世界市場は700億9000万円。視聴者は3億3500万人とされており、18年は前年より38.2%増、視聴者数は13.8%増という調査がある」

 サッポロビール・ブランド戦略部宣伝室シニアメディアプランニングマネージャーの福吉敬氏は、「SPORTS Tech & Biz Conference」というイベントで米調査会社Newzooの数字を引きながら、eスポーツの成長性に対する期待を語った。

 サッポロビールはeスポーツ市場にいち早く注目した1社で、「レバンガ☆SAPPORO」というeスポーツチームのオフィシャルパートナーを務めている。「若い人に(サッポロビールのブランドを)知ってもらうことから始めないと、どんどん先細ってしまうという悩みがあった」。スポンサーになった背景を、福吉氏はそう説明する。

 同社がターゲットとしている20~30代の若年層にはテレビを持たない人が増えている。CMを出稿しても認知は上がりにくい。SNSなどのネット広告も「情報過多の時代であり、日本でも約10%の人がスマートフォンにアドブロックを入れている。つまり広告接触を嫌う人が増えている」と見る。これがネット広告以外に目を向けるきっかけになった。

 では、どのような手段が良いのか。模索していた福吉氏にある日、一本のメールが届いた。同社がサポートしているプロバスケットボールチーム「レバンガ北海道」から、「eスポーツについても、スポンサーをしてほしい」という要請を受けたのだ。

 まだeスポーツのプロリーグが存在しておらず、国内企業がバックアップした例もなかったころだという。だが福吉氏は、すぐ上司に相談をもちかけた。経営陣の許可取りにも動き、依頼メールが届いた3時間後には、Bリーグ所属のプロバスケットボールチーム、レバンガ北海道のCEO(最高経営責任者)だった横田彰氏に「投資をする」と返答したという。