英ブックメーカーが付けた5000倍という優勝オッズを跳ね返し、2015/16年シーズンに“奇跡の優勝”を果たした英プレミアリーグ・レスターシティFC。岡崎慎司選手の貢献は日本でも大きく報道されたが、選手たちを支えた「デジタルブラジャー」の存在はあまり知られていない。
優勝シーズン当時、コーチングスタッフだったポール・バルソン氏は、「優勝できたのは、医療とテクノロジーとを融合したスポーツサイエンスを追求し続けてきたことが大きい」と「Sport Innovation Summit Tokyo 2018」というイベントで語った。
レスターシティは2003/04シーズンから2014/15シーズンまで下部リーグに甘んじる苦しい時代が続いた。バルソン氏が加わったのは3部リーグで戦っていた2008/09シーズン。時を同じくしてテクノロジーへの積極投資を始め、経験豊富な医療、スポーツサイエンスの専門家を集めて改革をスタートさせた。
具体的な施策の1つは、チーム全体の稼働率を高めることだ。2001/02シーズンからの15年間で、欧州サッカー連盟(UEFA)所属チームの平均稼働率(各チームの選手がプレーできる状態にある割合)は85%前後で推移していた。そしてトップチームに限ると、稼働率が高いシーズンほど、リーグ優勝や欧州チャンピオンズリーグ優勝など好成績を収める傾向が見られたという。
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