最新テクノロジーを活用。2025年に15兆円の新市場を生み出すと期待されるスポーツ市場。豪人気ラグビーチーム「クロヌラ・シャークス」は米ティーリアムの分析ツールを活用、LTV(顧客生涯価値)を最大化する施策に取り組んでいる。

オーストラリアのラグビーチーム「クロヌラ・シャークス」は2016年のグランドファイナルで優勝するなど人気と実力を兼ね備える。デジタル投資を加速しパーソナライズドマーケティングを進めている(写真:Mark Kolb/Getty Images)
オーストラリアのラグビーチーム「クロヌラ・シャークス」は2016年のグランドファイナルで優勝するなど人気と実力を兼ね備える。デジタル投資を加速しパーソナライズドマーケティングを進めている(写真:Mark Kolb/Getty Images)

 デジタル技術を活用し、イノベーティブなカスタマー・エクスペリエンス(CX)を提供すること。これが、今やあらゆるビジネスにおいて、最重要なテーマの1つになっている。それはラグビーチームのような、先端テクノロジーと無縁なイメージの組織でも同様だ。

 ラグビーの強豪国であるオーストラリア。日本で知られているラグビーは15人制だが、オーストラリアの東海岸地域では13人制の「ナショナル・ラグビー・リーグ(NRL)」の人気が高い。同リーグには16チームが所属しており、その中で人気・実力の面で抜きん出ているのが、「クロヌラ・シャークス」である。

 同クラブは、より良いCXを提供し、LTV(顧客生涯価値)を最大化する取り組みを進めている。そのカギを握るのが、公式サイト、ECサイト、チケット販売サイト、モバイルアプリ、スタジアムに設置したビーコンやPOS端末などから収集している膨大なデジタルデータである。

 クロヌラ・シャークスデジタル部門ヘッドを務めるスコット・マックスマーシー氏は、「デジタルデータを見て、顧客とのリレーションシップのあり方を決めている」と語る。

 オーストラリアでは2年ほど前に、テレビの視聴時間をインターネットの利用時間が追い抜いた。そのためミレニアム世代ではテレビでスポーツニュースを見ている人は2%に過ぎない。残りの人たちはスマートフォンやスマートウォッチでスポーツニュースを見ている。

 当然、スポーツにまつわる広告市場もテレビからインターネットへと急激にシフトしている。オーストラリアの広告費全体で見ても、2014年に34%だったネット広告のシェアが急拡大。19年には51%と過半を占めると見られている。

 「かつてスポーツクラブにとってインターネットは縁遠い存在だった。今ではネットとデータとを活用し、より適切なターゲットに適切なメッセージを適切な時間に提供する不可欠なツールになっている」(マックスマーシー氏)。

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