米ファスト・カンパニー

Instagramで一躍名を馳(は)せてから10年以上たった今、アンバー・フィラーアップ・クラーク氏のヘアケア商品は、化粧品専門店セフォラで一番の売れ筋商品になっている。そして事業主になったその他大勢の「第1波」のインフルエンサーと同様、クリエーター経済に再投資している。

Instagramを活用して成功したインフルエンサーは今、SNSの主役がTikTokに変わりつつある中、次世代クリエーターに収益を再投資する動きを見せている(出所/Shutterstock)
Instagramを活用して成功したインフルエンサーは今、SNSの主役がTikTokに変わりつつある中、次世代クリエーターに収益を再投資する動きを見せている(出所/Shutterstock)

 ブロガー兼インフルエンサーのアンバー・フィラーアップ・クラーク氏が2017年に米アトランティック誌で大々的に取り上げられた頃には、既に7年間、この世界のトップで活躍していた。10年にブログ(後に名前が変更されたが、当時は「ベアフット・ブロンド」と呼ばれるブログだった)を立ち上げ、あっという間にママブロガーのエコシステム(生態系)のトップに躍り出たのだ。

 最初のスタートから10年以上たった今、クラーク氏はInstagram上で130万人のフォロワーを誇り、約10人のフルタイム従業員を率い、20年に立ち上げた美容ブランド「Dae Hair(デイ・へア)」が化粧品専門店セフォラで一番の売れ筋クリーンヘアケア商品になっている。

急激に進むInstagram離れ

 だが、クラーク氏および“先行”した第1波のInstagramインフルエンサー世代全体が、自分のビジネスを「イメージメーカー」から「ブランドビルダー」へと進化させる間に、ソーシャルメディアの景色も変わり続けた。そしてクラーク氏は最近、方向転換しなければならない圧力を感じている。

 「今まさに変化が起きていて、私は自分の時間の大半をTikTokに費やしている」。クラーク氏は米アリゾナ州の自宅からZoomコールで米ファスト・カンパニーの取材にこう語った。「すべての人がInstagramから離れていっている。アルゴリズムを本気で元通りに戻さなかったら、InstagramはFacebookのように時代遅れになるのではないかと感じている」。

 といっても、クラーク氏はもう、収入をSNSに依存していない。16年にヘアスタイリングに対する情熱をヘアエクステンション会社BFBヘアの創業につぎ込み、「デイ・ヘア」は2年前のデビュー以来、大人気を誇っている。植物系デタングラー(髪の絡まりを防ぐヘアケア商品)やジャンボサイズのシャンプー、コンディショナーなど、14点の取扱品目のうち最も需要が大きい商品は、店頭に並び始めてから何度も売り切れているほどだ。

 「自分の時間の大半はソーシャルメディアではなく事業に費やしている」とクラーク氏は話す。「実際にソーシャルメディアで費やす時間は、必ずしもお金を稼ぐことが目的ではない。(SNSを使うのは)ブランド認知度と、過去10年かけて築いてきたコミュニティーとの交流にとって極めて重要だからだ」。

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