米ファスト・カンパニー

新しい写真共有アプリ「Locket」は、2022年になってすぐ、単に一時的に話題になっただけのアプリではない。スマートフォンに搭載されていながら最近見過ごされていた機能「ウィジェット」の正しい使い方を、理解して活用した優れものだ。

アプリ「Locket」は、ウィジェット機能を用いて、写真を相手のスマートフォンに送ってさりげなく表示できる(写真はイメージ、Shutterstock)
アプリ「Locket」は、ウィジェット機能を用いて、写真を相手のスマートフォンに送ってさりげなく表示できる(写真はイメージ、Shutterstock)
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 流行(はや)りのパズルゲーム「Wordle(ワードル)」に没頭していて気づかなかった人のためにお伝えすると、「Locket(ロケット)」という名の新しいiOSアプリが2022年1月半ば、米アップルのApp Store(アップストア)のランキングで堂々1位に躍り出た。既に100万人が自身のスマートフォンにダウンロードし、その数はどんどん増え続けている。

 かつてアップルの世界開発者会議の学生奨学金を勝ち取ったことがあるマット・モス氏が開発したLocketは、スマホのホーム画面に収まっている「ウィジェット」の格好を取る。最大5人の友人を登録すると、写真を送れるようになる。だが、対話アプリのiMessageやSnapchatで届く代わりに、写真はちょっとしたサプライズのようにスマホ画面にすっと現れる(そう、ペンダントのロケットに入った写真のように表示される)。

 Locketが爆発的な脚光を浴びたことについては、TikTokに感謝するといいだろう。米メディア「テッククランチ」が詳しく報じたように、モス氏はもともと恋人のためにLocketを作った。元日にアップストア上で公開した後、LocketのUI(ユーザーインターフェース)の説明動画がTikTokで爆発的に広まると、アップストアのチャートを一気に駆け上がっていった。

忘れ去られたツール

 しかし、Locketを単なるTikTokセンセーションとして分類すると、より大きなポイントを見落とすことになる。このアプリは極めて巧妙に設計されており、アプリ内の忘れ去られたツールを利用することで、SNSの近年の傾向に対応しているからだ。そのツールがウィジェットだ。

 ウィジェットとは基本的に、スマホのホーム画面上で動くソフトウエアの小さな断片で、ユーザーにアプリの起動を強いることなく、ごく小さな情報を表示する。天気ウィジェットは現在の気温と気候を、株式ウィジェットはユーザーが保有する株式ポートフォリオの状況を、それぞれ表示する。