米ファスト・カンパニー

いわゆる“クリエイターエコノミー”がこの数年で爆発的に拡大した。この動きは一過性のものなのか? あるいはヒットクリエイターが続々と登場し続けるのか? 次はいったい何が起きるのかを5つのポイントで予想した。

クリエイターエコノミーは市場として大きな存在感を持ち始めている(写真はイメージ、Shutterstock)
クリエイターエコノミーは市場として大きな存在感を持ち始めている(写真はイメージ、Shutterstock)
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 いわゆる“クリエイターエコノミー”がこれほど大きく注目されたことは、いまだかつてない。

 デジタルコンテンツの収益化は目新しくもないが、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)が、クリエイター業界の成長に拍車をかけた。ステイホーム対策の最中に収入を補完するため、あるいは暇潰しとして、急成長中の動画投稿アプリ「TikTok」に加わった多くの人々が、そこでフルタイムのキャリアを見つけた大勢のTikTokスターを見習うかのように、他のSNSやサブスクリプション型プラットフォームにも目を向けたからだ。

 2020年に始まったこの動きは、過去1年間で勢いを増すばかりだった。

 今や全世界で5000万人以上の人がコンテンツクリエイターを自認しており、市場規模は1040億ドル(約11兆4400億円)を上回るレベルまで拡大した。投資家はこの空間に過去最大の13億ドル(約1430億円)もの資金をつぎ込んだ。そして中間層が強くなり、米国で生活賃金(年間6万9000ドル[約760万円]以上)を稼いでいるクリエイターの数が、前年比で41%増加した。

 クリエイターは自営の企業になりつつある。スタートアップ企業は先を争うように、こうした事業を運営・管理し、成長させるためのツールやサービスを開発している。また、大手ブランドは、こうしたクリエイターが持つ視聴者へのリーチを利用することに一層力を入れている。

 大勢の人が今、クリエイターでいることがこれほど素晴らしい時期はなかったと話している理由は容易に理解できる。だが、行く手に待ち受ける未来はどんなものなのか。以下、クリエイターエコノミーのトレンドと問題について、22年の予想をいくつか挙げよう。

(1)クリエイター基金は存続するが、誰も依存しない

 大半の新進気鋭のクリエイターが直面する最も差し迫った課題の1つは、いかにしてコンテンツから安定収入を得るか、だ。

 多くのSNSは、クリエイターをなだめ、場合によってはプラットフォームに誘い込む手段として、20年にクリエイター基金を立ち上げた。TikTokが2億ドル(約220億円)のファンドで先鞭(せんべん)をつけた。

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