米ファスト・カンパニー

新しいスーパー素材があれば、タービンを大きくでき、データセンターが効率的になり、インターネット通信が速くなる可能性さえある。

再利用可能な宇宙船で人工衛星上に建設した工場と行き来することが、近い将来、可能になるかもしれない(写真はイメージ、Shutterstock)
再利用可能な宇宙船で人工衛星上に建設した工場と行き来することが、近い将来、可能になるかもしれない(写真はイメージ、Shutterstock)

 「地球はモノを作るのに本当に適さない場所だ」。こう話すのはアンドリュー・ベーコン氏。回収可能な人工衛星上の工場で特定の高性能素材の生産を始め、地球での温暖化ガス排出の劇的な削減に貢献しようとしている英国のスタートアップ企業スペース・フォージの航空宇宙エンジニア兼共同創業者だ。同社は2021年12月にシードラウンドの資金調達で1020万ドル(約11億2200万円)を確保したばかりだ。

 ベーコン氏と共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のジョシュア・ウェスタン氏は、宇宙独特の環境(非常に低い重力とほぼ完璧な真空状態)を利用して地球上では作れない素材を生産したいと考えている。国際宇宙ステーションでは、既に新素材がいくつか生産されている。例えば、新しいタイプの光ファイバーケーブルは、地球で作ったときには重力と空気中の不純物のために曇るが、宇宙で生産したときには完全に透明だ。

スーパー素材が高価なら経済的にも有望

 素材の価値が十分に高ければ、地上から数百キロ離れた場所での生産が経済的に成り立つ。「この光ファイバーケーブルはシリカの光ケーブルの100倍の速度でデータを伝送できる。それはつまり、1キログラム当たり600万ドル(約6億6000万円)の価値があることを意味する」とベーコン氏は言う。「この数字を1キログラム当たり5000~1万ドル(約55万~110万円)の現在の衛星打ち上げ費用と比べると、経済的に意味をなし始める」。

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