米ファスト・カンパニー

米Hyperice(ハイパーアイス)はレブロン・ジェームズや大坂なおみ、パトリック・マホームズといった著名な“投資家”を擁するマッサージガン企業だ。今回のリブランド戦略によって同社は、総合的なウエルネス企業に変貌を遂げるシグナルを送っている。

マッサージガンで足をマッサージするシーン(写真/Shutterstock)
マッサージガンで足をマッサージするシーン(写真/Shutterstock)

 2021年5月19日、米スタートアップのHyperice(ハイパーアイス)は、ロサンゼルス・レイカーズに属する米プロバスケットボールNBA選手のレブロン・ジェームズがコート脇のベンチで同社の振動式マッサージガンを足に当てている写真を、インスタグラム上に投稿した。数時間後、NBAプレーオフのシード順を決めるゴールデンステート・ウォリアーズとの対戦が驚くほどの接戦となる中、ジェームズはウォリアーズのスター選手ステフィン・カリーをかわして、レイカーズに勝利をもたらす決勝点となる、約10メートルのスリーポイントシュートを放った。

 この光景は、全てのブランドが夢に見るような、製品に対する“お墨付き”といえる。もちろん、それは偶然ではなかった。レブロン・ジェームズはハイパーアイスの株主であり、同社は20年、公式リカバリーテクノロジーパートナーとしてNBAと契約を結び、リーグ戦の全てのベンチにマッサージガン「Hypervolt(ハイパーボルト)」を置いたからだ。

株主はそうそうたる顔ぶれ、次は幅広いユーザーがターゲット

 この10年間、ハイパーアイスは業界の先頭に立って、一流アスリート向けのリカバリー技術市場をけん引してきた。振動式マッサージガンは、ウオームアップとリカバリーの双方でエリートアスリートが頼る一番の道具となり、多くのアスリートはケガの防止にも役立つと話している。ハイパーアイスへの最初の投資家の1人が、元NBA選手のコービー・ブライアントで、社名はブライアントのトレードマークになっている米Nike(ナイキ)の「ハイパーダンク」シューズに由来している。

 以来、ハイパーアイスはアスリート投資家のオールスターリストを増やし続けている。ジェームズのほか、米プロフットボールNFL選手のパトリック・マホームズ、テニスの大坂なおみ、やはりNBA選手のラッセル・ウェストブルック、アルペンスキーのリンゼイ・ボンが株主に名を連ねた。NBAとNFLも出資している。

 そのハイパーアイスがこのほど完全なリブランド戦略に乗り出した。新しいロゴ、ブランドキャンペーン、6つの新製品を同時に打ち出す大々的な戦略で、これらすべてがハイパーアイスを進化させ、主にトップアスリートに焦点を絞ったスポーツ企業から、レブロン・ジェームズやいわゆる誰かの叔父さんまで、幅広いユーザーの引き込みを目指す総合的なウエルネス企業に変貌を遂げることを狙ったものだ。

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