米ファスト・カンパニー

「NBAトップショット」を立ち上げてから1年足らずで、運営会社の米Dapper Labs(ダッパー・ラボ)の企業価値が75億ドル(約8250億円)以上に膨らんだ。ブロックチェーン技術を活用することで、これまで容易にコピーができたデジタルデータに唯一無二の資産価値を付与する「非代替性トークン(ノン・ファンジブル・トークン、NFT)」を、主流の座に押し上げている。

デジタル資産の売買にNFTが活用され、新たな市場を生み出している(写真はイメージ、写真提供/Shutterstock)
デジタル資産の売買にNFTが活用され、新たな市場を生み出している(写真はイメージ、写真提供/Shutterstock)

 2020年10月、米プロバスケットボールNBAのファンは、バスケットボール関連グッズを取引する新たなオンラインプラットフォームに迎えられた。「NBAトップショット」と呼ばれるプラットフォームでは、例えばレブロン・ジェームズのダンクシュートやビンス・カーターのスリーポイントシュートなど、NBA選手と名場面の“動画”のパケットを買い、収集し、売買することができる。NBAトップショットはブロックチェーン技術を使い、こうした動画の真正性を証明し、消去できない所有証明書を発行する。

 NBAトップショットは立ち上げからわずか8カ月足らずでユーザー数が100万人に達し、サイト上での売買総額が7億ドル(約770億円)を突破した。運営会社ダッパー・ラボの企業価値評価は今や75億ドル(約8250億円)以上とされている。そしてこのNBAトップショットによって、デジタル資産の複製を困難にするNFTの世界が爆発的に拡大した。

 米ファスト・カンパニーは、ダッパー・ラボを21年の最もイノベーティブなゲーム会社の1社に選んでいる。このほどポッドキャスト番組「Most Innovative Companies」に共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のロハム・ガレゴズロウ氏を招き、NBAトップショットと外部の開発者がNFTの商品や市場を構築できる同社プラットフォーム「Flow(フロー)」で、ダッパー・ラボがいかにしてNFTの爆発的普及をけん引しているか話してもらった。

暗号通貨など持たない普通の人にアピール

 ガレゴズロウ氏は、NBAトップショットにとって最大の勝利の1つは、「クリプト(暗号)コミュニティー」に向けられていないことだと認める。多くのユーザーは暗号資産(仮想通貨)やNFTの世界に詳しい専門家ではなく、NBAを好む一般の消費者であり、だからこそトップショットが提供するものの価値を本質的に理解しているのだ。

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