米ファスト・カンパニー

米アマゾン・ドット・コムの「Alexa(アレクサ)」のようなAI(人工知能)アシスタントは通常、リリース前にハイテク企業によって“訓練”されている。だが今度のアレクサは、ユーザーも新しいことを比較的容易に教えられるようになった。

米アマゾン・ドット・コムの音声を使ったAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」のイメージ(写真/Shutterstock)
米アマゾン・ドット・コムの音声を使ったAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」のイメージ(写真/Shutterstock)

 人間と同じように課題や概念を学び、理解することができる「汎用AI」の誕生は、まだ遠い先のことだ。だが、米アマゾン・ドット・コムは、音声でやり取りするAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」に、ユーザー自身が新しいことをするよう教えられる新機能を投入し、汎用AIに向けた小さな一歩を踏み出した。

 どんなふうにアレクサに教えるのか、以下に例を挙げよう。

ユーザー 「アレクサ、寝室の照明を夜の読書モードに変えて」
アレクサ 「夜の読書モードがどういう意味なのか分かりません。教えてもらえますか」
ユーザー 「寝室のランプの明るさを50%にする、っていう意味だよ」
アレクサ 「やりました。次回のために覚えておきます」

賢くなったアレクサ

 単純なように聞こえるかもしれないが、ここで今、アレクサの“脳内”で多くのことが起きた。自分が「何かを知らない」ことを理解し、自分の知識のギャップを埋めるのを助けてくれるよう、ユーザーにどう聞くか決め、必要な答えに行き着くためにユーザーとのやり取りをこなしたのだ(ユーザーによる訓練機能が搭載される前は、アレクサは「ええと、それは知りません」とか、その類の答えを返していた)。

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