米ファスト・カンパニー

世界最大のEC企業として膨大な量の配送を扱う米アマゾン・ドット・コムが、使用する材料を減らすために梱包デザインを見直している。AI(人工知能)を駆使して、配送内容に応じて、個々の箱について最も小さいパッケージを見つけようとしているのだ。

米アマゾン・ドット・コムは、配送に当たって多種類の段ボール箱を利用していた現況の改善を図っている(写真/Shutterstock)
米アマゾン・ドット・コムは、配送に当たって多種類の段ボール箱を利用していた現況の改善を図っている(写真/Shutterstock)

 米アマゾン・ドット・コムの倉庫では、注文商品の出荷の準備ができたとき、どの梱包が最適だと思えるかについて、作業員だけが決断を下すわけではない。数々の機械学習ツールが出荷されるアイテムの組み合わせを分析し、梱包のサイズと種類を選んだり、そもそも箱が必要なのかどうかを判断したりする。これは、巨大な梱包使用量の削減を目指すアマゾンの探求の一環だ。

 同社は1年間に使用する段ボールの数量を開示していないが、世界最大のオンライン小売企業である以上、その数字は膨大だ。例えば、あるアナリストの最近の推計では、アマゾンが2020年7月に4億1500万個の荷物を出荷したことが示されている。

 だが、会社側は、過去5年間で荷物1個に使われる包装の量をざっと3分の1減らし、91万5000トン分の梱包材を削減できたと話している。対策を講じなかった場合と比べると、16億個の段ボール箱を使わずに済んだことになる。過去2年間では、ソフトウエアを活用したおかげで、50万トン以上の“将来の廃棄物”を配送することを避けられた。

数量削減とリサイクルにあの手この手

 多くの場合、注文した商品は今、段ボール箱ではなく保護材が入ったバブル封筒で届く。そのおかげで、配送のカーボンフットプリントが削減される。二酸化炭素(CO2)排出量は、荷物のサイズと重さとともに減少するからだ。

 「梱包の無駄を減らせるほか、トラックの中で占めるスペースも削減でき、これによって顧客までの輸送にかかる燃料全体を減らすことができる」。アマゾンで梱包を通じて顧客体験を向上させるための統括責任者を務めるキム・ホウチェンス氏はこう語る。「そしてもちろん、玄関先に届いた後、顧客がリサイクルに回すか、ごみに出すものが少なくなる」。

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