米ファスト・カンパニー

コロナ禍が続く限り、安心して友人と会うこともできない。まだ先の話だが、実現可能で、自宅で素早く実施できる、新型コロナウイルスの感染有無を確かめられる検査が視野に入ってきた。

原則的に専門施設でしかできなかった新型コロナウイルスの検査が、家庭でもできる可能性が出てきた(写真/Shutterstock)
原則的に専門施設でしかできなかった新型コロナウイルスの検査が、家庭でもできる可能性が出てきた(写真/Shutterstock)

 新型コロナウイルス感染症の拡大を抑制するうえで最も難しい問題の1つは、自分や知り合いが無症状のまま感染しているかどうかを知るのが、極めて難しいことにある。このため、人はつい油断し、誰かと近接して時間を過ごし、感染拡大に手を貸してしまう恐れがある。

 この問題を抑制するためには検査が有効だが、検査の結果が出るまでにまだ数日かかったりする。このため、ある時点で、自分が新型コロナウイルスに感染しているか否かを断定するのが難しい。

魔法の素材を活用、キット一式でも数ドル

 米カリフォルニア工科大学で開発されている「SARS-CoV-2ラピッドプレックス」という新しい機器が、この不確実性に終止符を打てるかもしれない。機器は、自宅で利用されるよう設計されたSARS-CoV-2(新型コロナウイルスの正式名称)探知センサーだ。センサーに血液か唾液を1滴たらすと、ほんの10分でウイルスに感染しているか否かを判断できる。検査結果はブルートゥース経由でスマートフォンに送信することもできる。

 同大の研究室はセンサーを作るため、まずシート状のプラスチックの生成から始めた。科学者はレーザーを使い、プラスチックをグラフェンの描画パターンに変えられる。グラフェンとは、原子1個の厚さに並べられた炭素原子で形成される魔法の素材だ。このグラフェン自体はかなりハイテクだが、実は生産コストが低い。使い捨てセンサーは1個当たり5セント(約5円)以下で生産できる(検査にはその他の電子部品や化学品が必要になるため、検査キット一式のコストは数ドルになる)。

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