
「アップルやグーグル、アマゾンの方がうまくやれると思うかと聞かれれば、1000倍うまくやれると思う」――。Xプライズ財団などで知られるピーター・ディアマンディス氏が、巨大ハイテク企業が塗り替える医療の未来を予想してみせた。
「ヘルスケアは世界最大のビジネスであり、恐ろしく壊れている」。Xプライズ財団、シンギュラリティ大学、ヒューマン・ロンジェビティ(HLI)の共同創設者ピーター・ディアマンディス氏はこう語る。「だから、アップル、グーグル、アマゾンの方がうまくやれると思うか聞かれれば、1000倍うまくやれると思う」。
2020年1月下旬に書店に並ぶ新著『The Future Is Faster Than You Think(邦訳未刊、未来は思っているより早い)』で、30年までに大手ハイテク企業がヘルスケア事業を展開していると確信する根拠を描き出している。そのディアマンディス氏が19年12月、ビッグテックと呼ばれる巨大ハイテク企業が未来の医者になる訳を説明するために、本誌ファスト・カンパニーのオフィスを訪れた。
進化するスマートスピーカー
「アップル、アマゾン、グーグルをはじめ、現時点で我々の家に入り込んでいるデータ主導企業が皆、医療提供者になるだろう」。ディアマンディス氏は米アマゾン・ドット・コムの「Alexa」や米グーグルの「Google Assistant」、米アップルの「HomePod」といったスマートスピーカーに言及し、こう語った。これらの家庭用音声アシスタントの多くは当初、家庭の食料棚を補充したり、料理レッスンを表示したりするような単純な作業からスタートしたが、既に家族の健康管理の仕事にも乗り出し始めている。
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