子供の眼鏡を3Dプリント、サブスクでも提供【海外提携誌】(画像)

フレームサイズの種類が少ない、すぐ壊したりなくしたりする、そもそも作りたがらない──。そんな子供の眼鏡を巡る課題を3Dプリンターで解決するスタートアップが登場した。顧客ニーズからサブスクリプション型サービスも始めたという。

 自分がまだ3歳で、度付きの眼鏡が必要になったとしたら、心に大きな負担を覚えるのではないだろうか。自分の眼鏡のために親が多額の出費をしたことを知っているが、すぐに遊び場で壊したり、バスや泊まりの遠足で忘れてきたりするからだ──。

 「うちの息子は妻と私が気づくまで、壊れた眼鏡を何週間もテープでくっつけて使っていた」。米スタートアップのフィッツフレームズの共同CEO(最高経営責任者)、ガブリエル・シュランベルジェ氏はこう話す。「眼鏡を壊してしまったことを恐らく親に言いづらかったんですね」。

子供用の眼鏡は知られざる課題が多い(写真/Shutterstock)
子供用の眼鏡は知られざる課題が多い(写真/Shutterstock)

 この体験から、眼鏡市場には、子供のニーズに特別に合わせた新しいタイプのブランドが参入する余地があると確信した。そして2018年、米ウォルト・ディズニーやピクサーといったアニメスタジオのデザイナーとしてのキャリアを捨て、政治コンサルタントを務めたこともある友人のハイディ・ハーテル氏とフィッツフレームズというスタートアップを立ち上げた。

 19年5月、ベータ版から進化を遂げた製品を完成させたフィッツフレームは、子供一人ひとりの顔に合わせたカスタムメードの度付き眼鏡(95ドル)を3Dプリンターで作った。また、年間185ドルで必要なだけ代替品を使えるサブスクリプション型サービスも提供する。

 米国には現在、度付き眼鏡をかけている子供が2000万人近くいるといわれる。未就学児の間でも、矯正眼鏡が必要な子供が増えている。医療雑誌ピディアトリクスが実施した研究によれば、未就学児の20人に1人が眼鏡を必要としている。が、最近まで、大半の親は子供が問題を抱えていることに気づかなかった。

歯医者と同じくらい嫌い、だからアプリでかんたん撮影

 ハーテル氏は子供の頃に眼鏡をかけたことがなく、自分の子供が2人とも、まだよちよち歩きの頃から度付き眼鏡が必要なことを知って驚いた。「早いうちに対処しないと、子供が大きくなるにつれて問題が深刻になっていく」。

 ハーテル氏は、眼鏡を作る体験自体が子供にとってとても不快なことにも気付かされた。眼鏡店に行くことは、内科医や歯医者へ行くのと同じくらい子供にとってストレスが大きいのだという。そのうえ、さまざまなフレームを試す間、子供をじっと座らせておかなければならない。