米国のイノベーション事例として注目されているウーバーやリフトなどのライドシェア。「移動」の概念を大きく変えた一方で収益構造やビジネスモデル、ビッグデータはどう活用しているのかは明らかになっていない。シリコンバレー在住の日本人ドライバー吉元逸郎氏が課題の分析と提言も含めて連載する。

サンフランシスコ空港のウーバー・リフト専用待合い駐車場に停まっていたリフトのプロモーション車両の前で(写真は筆者)
サンフランシスコ空港のウーバー・リフト専用待合い駐車場に停まっていたリフトのプロモーション車両の前で(写真は筆者)

 読者の方の中には、海外出張時にウーバーテクノロジーズやリフトのライドシェアサービスを利用したことがある方も多いと思う。スマホアプリさえあれば空港だけでなく、街中や郊外などどこでもクルマを呼ぶことができる。

ライドシェアサービスはスマホアプリで乗車の依頼から決済まで完了できる(画面はウーバーのもの)
ライドシェアサービスはスマホアプリで乗車の依頼から決済まで完了できる(画面はウーバーのもの)

 乗車する際には、名前も行き先も伝える必要がない。運転手が確認してくれる。乗客が呼ぶ際にアプリで指定しているからだ。そして黙ってクルマを降りても大丈夫。自動で精算されて、レシートはメールに送信されてくる。おまけに従来のタクシーに比べて2~3割かそれ以上安い。他の乗客と同乗するタイプだと、長距離では半分から3分の1の料金になる場合もある。

 安くて便利なため、多くの顧客がタクシーやレンタカーからライドシェアに流れた。またこれまでにない新規の移動の需要を創出した。一方で、米サンフランシスコや米ニューヨークなどでは大手タクシー会社が倒産するなどしている。

 ウーバーやリフトはなぜこのビジネスを続けていられるのか。第1回目の今回は、ウーバーの収益性に関してシミュレーションを試み、ライドシェアのビジネスは本当に成り立つのか。現場の運転手の視点で将来性を論じてみたい。