ネット書店だった米アマゾンがAI(人工知能)分野のリーダーに変貌するなどテクノロジーを軸に日々変化する世界で、日本企業がイノベーションを実現するには何が必要か。デジタル時代に対応したイノベーション実現のノウハウを、先進企業事例と識者インタビューから探る。

企業の創業期と安定期では目的が異なるため、従来の経営スタイルのままではイノベーションの実現が難しくなる
企業の創業期と安定期では目的が異なるため、従来の経営スタイルのままではイノベーションの実現が難しくなる

 1995年当時、「インターネット書店」だった米アマゾン・ドット・コムは、今ではAI(人工知能)やドローンなど多くの先端分野において、世界をリードするテクノロジー企業へと変貌した。2020年予定の次世代移動通信システム「5G」のサービス開始によっても、消費者のライフスタイルなどに、大きな変化が見込まれる。

 では、企業を取り巻くテクノロジーが日々進歩を続ける時代に、「イノベーションをどう実現し、推進すればよいのか」。それが多くの日本企業が直面している課題だろう。今までの延長線ではない、新しい商品やサービスをどう生み出すか。そこを突破しなければ企業に未来はない。これまでは機能や性能を高めることが重要だったが、もはやそうした時代ではない。

デジタル化の進展でイノベーションの定義が変わる

 グローバルの時代を迎えて、海外でも安価で高品質なものが作れるようになると、機能や性能だけではもはや差異化できない。ものがあふれているマーケットでの主導権はメーカー側ではなく、ユーザー側に移るだろう。ユーザーに選んでもらうにはどうしたらいいかが今後の企業にとってのテーマであり、人間主体を中核に据えるデザイン思考などがブーム的に広がっているのも、そうした背景があるからだろう。

 この特集ではイノベーションとは何か、それを持続させるためにはどうすべきか、などに焦点を当て、先進事例を通じてイノベーション成功の法則を探る。識者にもインタビューし、日本が抱える課題、今後の日本企業が進むべき道なども聞いた。

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