「コーヒーは原価がかかるタイプのし放題なので、ビジネス的にはつらい」「女性を含めた多くの人のサブスク経験は、スマホ代が上限。月7000円、年間8万4000円の水準ならば…」──サブスクリプション事業者の先駆者の本音トークが、イベント「日経クロストレンド EXPO 2018」でさく裂した。

日経クロストレンド EXPO 2018で開催された対談「サブスクリプション成功の法則」
日経クロストレンド EXPO 2018で開催された対談「サブスクリプション成功の法則」

 「○○し放題」「△△借り放題」といったサービスでさまざまなジャンルに新風を巻き起こしている「サブスクリプション」。略してサブスクと呼ばれることも多くなり消費者への浸透が進む。とは言え、何でもサブスクリプションモデルが適用できて、その上でビジネスが成功するとは限らない。日経クロストレンド EXPO 2018では、サブスク先進企業のトップが「サブスクリプション成功の法則」と題して、サブスクビジネスの本音を語り合った。

 パネリストはラクサス・テクノロジーズ社長の児玉昇司氏と、favy社長の高梨巧氏。モデレーターはuni’que(ユニック)CEOの若宮和男氏が務めた。いずれもサブスクビジネスを実際に動かしている経営者である。ラクサス・テクノロジーズは、月額6800円でブランドバッグを選び放題にできる「ラクサス」を提供、favyは月額3000円でコーヒーが飲み放題になるコーヒースタンド「coffee mafia」を運営している。uni'queもネイルデザインアプリ YourNailに月額1180円で毎月2回ネイルシールが届くサブスク型の「YourNail定期便」を始めたところだ。

高頻度、継続利用、高額がサブスクの狙い目

 まずuni'queの若宮氏が「サブスク」について説明した。「サブスク(サブスクリプション)とは、寄付や予約購読、会員制のクラブの会費などを指すもの。古くからあるサブスク1.0には、ファンクラブや新聞・雑誌の定期購入、電話や水道などのインフラサービスがある。最近話題のサブスク2.0は、○○し放題やアソート、シェアリングなどがキーワードで、従来のサブスクとは異なるジャンルにシフトしている」。現代のサブスクは、情報、デジタルコンテンツ、食、ファッション、ビューティーなど多くのジャンルにわたる。「その中でも、モノのサブスクが流行っているなという印象」だと若宮氏は見る。

uni’que(ユニック)CEO 若宮和男氏
uni’que(ユニック)CEO 若宮和男氏

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