行番号を調べる「ROW」関数。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。
行番号を調べるROW(ロウ)
行番号を調べる関数ROWだが、今ひとつ使い道が分からない方がいるかもしれない。だが、うまく活用すれば、データを削除したり、順番を入れ替えたりしても常にデータの連番を保てるのだ。
書式
書式 ROW(範囲)
範囲(省略可) 行番号を求めたいセルの範囲を指定する
基本的な使い方
ROW関数を使って、例えば下のような表で、番号「3」の5行目を削除しても、次の行が繰り上がって自動的に番号「3」が表示されるようにしてみよう。
通常、連番を作成するときは、「オートフィル」機能などを使って直接「1、2、……」と番号を入力するが、この方法で直接連番を入力すると、行データを削除したり、入れ替えたりで「連番」が狂ってしまう。
そこでROW関数の出番。ワークシート自体の行番号は、行データを削除しても、番号が繰り上がって常に連番で表示される。この行番号を元に連番を計算すれば、常に連番が保たれるわけだ。
A3セルの記述内容を考えてみよう。連番が付いた先頭の行の行番号を調べる。A3セルの行番号を表示するなら「=ROW()」だけでOK。だが、実際にはA3セルには連番の先頭なので「1」と表示したい。行番号と連番は常に2ずれているから、行番号から2を引けば、連番になる。つまりA3セルの記述内容は「=ROW()-2」となる。
【仕事での使い方】1から始まらない「連番」を表示できるようにする
基本的な使い方に少しだけ工夫すれば、1から始まる連番でなくともROW関数を活用できる。
今回の表では、A3セルを「1001」から始めたい。そのためには「行番号-2+1000」とすれば、1001から始まる連番を作成できる。具体的には、A3セルに「=ROW()-2+1000」と記述すればよい。この式をA4セル以降にコピーしていけば、一気に連番を表示可能だ。A4セルは「4-2+1000=1002」となり、A5セルは「5-2+1000=1003」となる。