ランダムな値を作る関数。当選者を決めたいときなどに使える。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。
乱数を作るRAND(ランド)
RAND関数を使えば、乱数が作れる。とはいえ、「それは何に使うの?」と思われる方も多いはず。典型例としては、会員一覧に乱数を割り振り、乱数の大きい2人を当選者にする、といった使い方になる。
書式
書式 RAND()
※引数はない
基本的な使い方
では、早速、会員に乱数を割り当ててみよう。RAND関数を使うと、0以上1未満のランダムな数値を作成できる。引数もないので、記述は「RAND()」だけといたって簡単だ。この乱数を使って当選者を決めるには、「IF」関数や「RANK.EQ」関数を使う必要がある。それらについては、「仕事での使い方」で解説する。
【仕事での使い方】プレゼント当選者をランダムに選ぶ
公平な抽選で当選者を決めたい──。こんなときはRAND関数で0以上1未満のランダムな数値(乱数)を作成し、その数字を基に抽選すればよい。
まずは当選者を決めるルールを「乱数の大きい順に2人」とする。続いて、「乱数」の列を追加して、「基本的な使い方」と同様の手順で乱数を割り振る。ここまでは簡単だろう。
余談にはなるが、実はRAND 関数は、他のセルに数式が入力されるたびに値が更新される。シートにすべての式を入力し終えるまで、乱数が繰り返し更新されるため、当選者は最後まで分からない。
当選かどうかを判断する「結果」の列の記述を確認する。「伊藤孝弘」が当選しているかどうかを判定するC3セルの記述内容は、IF関数とRANK.EQ関数を組み合わせたものになる。
具体的には、RANK.EQ関数で「乱数」列の降順(大きい順)の順位を求め、IF関数で順位が「2以下」の場合に、「当選」と表示するように記載する。C3セルの実際の記載内容は下図を確認してほしい。
厄介なのは前述した通り、RAND関数の結果は、セルを編集するたびに変わってしまうこと。厳正な1回の結果を残すために、当選者が決まったら表全体を値のコピーで残しておくことをお勧めする。