指定した複数の条件のいずれかが成り立つときに「成立(=TRUE)」と返す関数。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。

複数条件のいずれかが成り立つときに成立と判定するOR(オア)

 OR関数を使えば、論理式で設定した複数の条件のうち、いずれかを満たす場合に「TRUE」を返す。IF関数と組み合わせれば、「いずれかを満たす場合」「いずれも満たさない場合」にどのような文字列をセルに表示するかなどを指定できる。論理式(条件)は255個まで設定可能だ。

書式

書式 OR(論理式1,論理式2,……)
論理式1(必須) 1つめの条件を指定する
論理式2(必須) 2つめの条件を指定する
論理式3以降(省略可) 3つめ以降の条件を指定する

基本的な使い方

 下図では、「再テスト」の列にITか英語の模試のいずれかが50点未満であれば「成立」とみなし、「TRUE」(真)を返す。いずれも満たさない場合は「不成立」とみなし、「FALSE」(偽)を返す。つまり、ITと英語の模試のうち、どちらかが50点未満だと再テストが「成立(=TRUE)」する、というわけだ。

ITか英語の模試で、いずれかが50点未満なら「再テスト」の列に「TRUE」と表示する
ITか英語の模試で、いずれかが50点未満なら「再テスト」の列に「TRUE」と表示する

【仕事での使い方】「かつ」で複数条件を指定する

模試の点数から、上図のように再テストを実施する人を指定したい。複数の論理式(条件)のうちいずれかが満たされているかどうかを判定するにはOR関数を使う
模試の点数から、上図のように再テストを実施する人を指定したい。複数の論理式(条件)のうちいずれかが満たされているかどうかを判定するにはOR関数を使う

 上図は「再テスト」の列に、「ITが50点未満」または「英語が50点未満」のいずれか1つが成り立てば「再テスト」と表示する例。「基本的な使い方」では再テスト実施を「TRUE」、実施しないを「FALSE」と表示していたが、ここでは「IF」関数と組み合わせて「TRUE」と「FALSE」ではなくユーザーが指定した文字列(再テストと空欄)を指定してみたい。

 D3セルの記述内容を見ていこう。「論理式1」は「B3<50(ITが50点未満)」、「論理式2」は「C3<50(英語が50点未満)」と記述する。

 2つの論理式のうちいずれかが成立する「TRUE」の場合は「再テスト」と表示し、そうでない場合は空欄にするには、OR関数の式をIF関数の「論理式」に設定すればよい。そして、下図のように「"再テスト"」「""」(空欄)の文字列をそれぞれ、IF関数の「真の場合」と「偽の場合」に設定すればよい。

 D3セルがうまく表示されたら、下にドラッグしてコピーすればD4セルからD8セルにも再テストの判定が表示される。

「ITか英語のいずれかが50点未満」といった条件は、OR関数で表す。この式をIF関数の「論理式」に指定すれば、「再テスト」と表示したり、そうでないときには空欄にしたりできる
「ITか英語のいずれかが50点未満」といった条件は、OR関数で表す。この式をIF関数の「論理式」に指定すれば、「再テスト」と表示したり、そうでないときには空欄にしたりできる
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