指定した複数の条件がすべて成り立つときに「成立(=TRUE)」と返す関数。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。

複数条件がすべて成り立つときに成立と判定するAND(アンド)

 AND関数を使えば、論理式で設定した複数の条件をすべて満たす場合に「TRUE」を返す。IF関数と組み合わせれば、「すべて満たす場合」「そうでない場合」にどのような文字列をセルに表示するかなどを指定できる。論理式(条件)は255個まで設定可能だ。

書式

書式 AND(論理式1,論理式2,……)
論理式1(必須) 1つめの条件を指定する
論理式2(必須) 2つめの条件を指定する
論理式3以降(省略可) 3つめ以降の条件を指定する

基本的な使い方

 下図では、「合否」の列にIT模試が70点以上で、かつ英語の模試が60点以上なら「成立(合格)」とみなし、「TRUE」(真)を表示する例。もちろん論理式が成立しない場合は「FALSE」(偽)と表示される。

IT模試が70点以上で、かつ英語の模試が60点以上なら「TRUE」と表示する
IT模試が70点以上で、かつ英語の模試が60点以上なら「TRUE」と表示する

【仕事での使い方】「かつ」で複数条件を指定する

模試の点数から、上図のように合否を確認したい。複数の論理式(条件)すべてが満たされているかどうかを判定するにはAND関数を使う
模試の点数から、上図のように合否を確認したい。複数の論理式(条件)すべてが満たされているかどうかを判定するにはAND関数を使う

 上図は「合否」の行にITと英語の点数を判別して「合格」「不合格」を表示する例。「基本的な使い方」では合格を「TRUE」、不合格を「FALSE」と表示していたが、ここでは「IF」関数と組み合わせて「TRUE」と「FALSE」ではなくユーザーが指定した文字列(合格、不合格)を指定してみたい。

 D3セルの記述内容を見ていこう。「論理式1」は「B3>=70(ITが70点以上)」、「論理式2」は「C3>=60(英語が60点以上)」と記述する。

 2つの論理式が成立する「TRUE」の場合は「合格」、そうでない場合は「不合格」と表示させるには、AND関数の式をIF関数の「論理式」に設定すればよい。そして、下図のように「"合格"」「"不合格"」の文字列をそれぞれ、IF関数の「真の場合」と「偽の場合」に設定すればよい。

 D3セルがうまく表示されたら、下にドラッグしてコピーすればD4セルからD8セルにも合否判定が表示される。

「ITが70点以上かつ英語が60点以上」といった条件は、AND関数で表す。この式をIF関数の「論理式」に指定すれば、「合格」「不合格」を自動で表示できる
「ITが70点以上かつ英語が60点以上」といった条件は、AND関数で表す。この式をIF関数の「論理式」に指定すれば、「合格」「不合格」を自動で表示できる
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