複数の条件に合うデータを数える関数。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。
複数の条件に合うデータを数えるCOUNTIFS(カウントイフエス)
複数の条件に合うデータを数える「COUNTIFS」関数。「COUNTIF」関数が1つの条件に合ったデータを数えるのに対し、COUNTIFS関数は、複数の条件を指定できる。「男性でかつ営業部」や「情報処理が60点以上かつ英語が70点以上」など、いずれの条件も満たすデータを数えることができる。条件は127個まで指定可能。また、条件には「100以上」「100以外」「『東京都』で始まる」といった設定にも対応する。
書式
書式 COUNTIFS(範囲1,検索条件1,範囲2,検索条件2,…)
範囲1(必須) 検索の対象とする1つめのセル範囲を指定する
検索条件1(必須) 「範囲1」の中からセルを検索する1つめの条件を指定する
範囲2(必須) 検索の対象とする2つめのセル範囲を指定する
検索条件2(必須) 「範囲2」の中からセルを検索する2つめの条件を指定する
範囲3、検索条件3以降(省略可) 3つめ4つめの範囲や条件があれば指定する
基本的な使い方
名簿から男性かつ営業部の人数をカウントしたい。下図でE2セルに表示する方法を見ていこう。
「範囲1」に性別のセル範囲(B2:B6)を、「検索条件1」に「"男"」を設定する(「男」は文字列なので""[ダブルクォーテーション]で囲む)。同様に「範囲2」に部署名のセル範囲(C2:C6)、「検索条件2」に「"営業部"」を指定すればよい。例えば課名があるなら「範囲3」と「検索条件3」を指定することも可能だ。
【仕事での使い方】「総務部で表計算講座を受講した人数」を数える
上図の表でF4セルに「総務」部で、かつ「表計算」講座を受講した人数を表示する場合を考える。
ここでは、「部署」のセル全体を対象に「総務」、「講座名」のセル全体を対象に「表計算」、という2つの条件を指定する。「範囲1」に部署のセル範囲(C3:C10)を、「検索条件1」に「"総務"」を指定。続けて、「範囲2」に講座名のセル範囲(D3:D10)を、「検索条件2」に「"表計算"」を設定すればOKだ。
また、検索条件には下の表にあるような「~で始まる」「~以降」といった条件も指定できる。覚えておけば便利に使える。