条件に合うデータの平均を求める関数。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。
条件に合うデータの平均を求めるAVERAGEIF(アベレージイフ)
条件に合うデータの平均を求める「AVERAGEIF」関数。AVERAGE関数が単なる平均を求める関数だったのに対し、AVERAGEIF関数は条件を指定し、それに合ったデータの平均を求める。
AVERAGE関数はセル範囲を指定するだけだったが、AVERAGEIF関数では、セル範囲に加えて、検索条件も指定する。
書式
書式 AVERAGEIF(範囲,検索条件,対象範囲)
範囲(必須) 検索の対象とするセル範囲を指定する
検索条件(必須) 「範囲」の中からセルを検索する条件を指定する
対象範囲(省略可) 平均を求めたい数値が入力されているセル範囲を指定する。この引数を省略すると、「範囲」で指定したセルが集計の対象となる
基本的な使い方
一覧表の中で男性だけの平均点を求めたい。これをF3セルに表示するための書式を考えてみよう。
まず「範囲」には検索の対象となるセル範囲を指定する。ここでは性別で平均を求めるセルを決めるので性別が入力されているB3セルからB12セル(B3:B12)を指定する。
次に「検索条件」を設定する。ここではF2セルに「男性」あるいは「女性」と入力することで、男性の平均と女性の平均が切り替えられるようにするので、「検索条件」は「F2」と指定。なお、「=AVERAGEIF(B3:B12,"男性",C3:C12)」のように、検索条件を式の中に文字列として「検索条件」を書き込んでも構わない。その際は、文字列を「"」(ダブルクォーテーション)で囲む。
最後の「対象範囲」は「得点」が入力されているC3セルからC12セル(C3:C12)を指定しよう。
【仕事での使い方】「夜間営業あり」の支店の平均会員数を調べる
支店ごとに「夜間営業」「託児所」といったサービスの有無と会員数をまとめた上のような一覧表がある。これを使って「夜間営業を行っている支店の平均会員数」を調べたい。AVERAGEIF関数の出番だ。
F4セルに結果を表示する場合の数式を考えていこう。まずは検索の「範囲」を指定する。これは夜間サービスがあるかないかを検索するのでC3セルからC10セル(C3:C10)を「範囲」に設定する。
「検索条件」は「○」と入力されているか否かなので文字列としての「○」を記載する("○")。最後の平均を求める「対象範囲」は人数が入力されているB3セルからB10セル(B3:B10)を指定する。これでF4セルに「夜間営業を行っている支店の平均会員数」を表示できる。