半角文字を全角に変換する「JIS」関数。「ASC」(全角文字を半角に変換)とセットで覚えよう。基本的な使い方に加えて、仕事に役立つ実例も紹介する。

半角文字を全角に変換するJIS(ジス)

 住所や電話番号などで全角と半角が混在してしまった表を全角文字に統一したい場面で活躍する「JIS」関数。特に半角カタカナを全角に変換するのに重宝する。なお適用されるのは、英数字や記号、カタカナなど、全角と半角がある文字についてのみだ。

書式

書式 JIS(文字列)
範囲(必須) 全角に変換したい文字列を指定する

基本的な使い方

 全角・半角が混在した電話番号の表ができてしまった。これをすべて全角に統合したい。そんなときはJIS関数を使う。半角文字は全角に変換され、全角文字はそのままだ。

 注意したいのは、JIS関数は電話番号を置換するものではないこと。例えば下図にあるように、全角・半角が統一されていないA行の電話番号は、あくまで参照元のデータとして残し、B2セルに全角の電話番号を新たに表示する場合に使う。

B2セルには、全角に統一したい電話番号のセル番地(A2)と入れるだけでOK。下方向にコピーすればあっという間にすべて全角にできる
B2セルには、全角に統一したい電話番号のセル番地(A2)と入れるだけでOK。下方向にコピーすればあっという間にすべて全角にできる
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【仕事での使い方】全角・半角が混在した文字列を全角に統一する

住所や電話番号の英数字やカタカナの部分で、半角文字と全角文字が混在していることがある。これを全角文字に統一したい
住所や電話番号の英数字やカタカナの部分で、半角文字と全角文字が混在していることがある。これを全角文字に統一したい
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 住所や電話番号を手分けして入力したら、数字に全角と半角が混在してしまったので、どちらかにそろえたい。JIS関数を使って半角を全角に変換しよう。なお、ひらがなや漢字は全角しかないので、JIS関数を適用しても文字は変わらない。

参照元のセルの値が最初からすべて全角の場合や、漢字やひらがななど全角しかない文字の場合は、何も変わらない。「範囲」に変換対象のセル(A3セル)を指定し、他のセルにコピーする
参照元のセルの値が最初からすべて全角の場合や、漢字やひらがななど全角しかない文字の場合は、何も変わらない。「範囲」に変換対象のセル(A3セル)を指定し、他のセルにコピーする
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