米グーグルや米フェイスブックなど海外IT企業に対抗し、日本独自の個人データ活用を目指す情報銀行の取り組みは成功するのか。認定団体の説明会の前日となる2018年9月18日、都内で講演した総務省情報流通行政局情報通信政策課の飯倉主税氏は「お金で個人情報を切り売りするだけでは広がらない」と警鐘を鳴らした。

東京都内で開催された「インテージフォーラム2018」で情報銀行について講演した総務省の情報流通行政局情報通信政策課調査官の飯倉主税氏
東京都内で開催された「インテージフォーラム2018」で情報銀行について講演した総務省の情報流通行政局情報通信政策課調査官の飯倉主税氏

 総務省と経済産業省は2018年6月、情報銀行の「情報信託機能の認定に係る指針ver1.0」を取りまとめた。信頼性の確保についての要件をまとめた認定基準や、個人情報の取り扱いについての標準的な契約内容、認定団体の運営方法を示している。

 「同意を促す長ったらしい文章を見てぽちっと押すだけ。消費者の個人データに対する意識が十分じゃない」。ネット社会が広がるなか、利用者が知らないうちに個人データが使われている。こうしたプライバシー保護の危機感が、政府内で議論の発端になったと飯倉氏は振り返る。

 フェイスブックは大規模な個人情報流出を引き起こした。その一方で、登録内容や「いいね!」の情報を巧みに分析して、利用者に最適な広告を配信し、膨大な収益を得ている。海外のIT企業は個人データ活用で先行しているが、国内企業にたまっているデータ活用は進まず、競争力につながっていない。そんな状況も、政府内の議論を後押ししたという。

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