日建設計の「NIKKEN ACTIVITY DESIGN Lab」(以下、NAD)は、設計業務ではなく、コンセプト立案や空間デザイン、さらにはイベントなども担当する。ブランディングやコンサルティングなど建築設計の枠を超えて幅広いビジネスに取り組む組織だ。所属しているメンバーは設計者だけでなく、デザイナーやクリエイターなど。トヨタ自動車をはじめとするクライアントがNADに期待するものの一つが、独自のデザイン思考「Activity design(アクティビティ デザイン)」と呼ぶ手法だ。

独自のデザイン思考で設計会社の新たな一面を見せる
独自のデザイン思考で設計会社の新たな一面を見せる
東京メトロ・銀座線のプロジェクトでは、地下鉄の「意味」を考え、一部のホームに木製のファーニチャーを試験的に設置した。移動するときの時間の過ごし方や使い方を広げることで、日常が少し豊かになるような新しい移動経験の提供を目指した(写真提供/日建設計)
東京メトロ・銀座線の車内やホームで、ファッションショーを開催することもあった。地下鉄は単なる移動の手段ではなく、パブリックスペースとしてもさまざまな可能性がある空間であることを示した(写真提供/日建設計)
東京メトロ・銀座線の車内やホームで、ファッションショーを開催することもあった。地下鉄は単なる移動の手段ではなく、パブリックスペースとしてもさまざまな可能性がある空間であることを示した(写真提供/日建設計)

アクティビティから考える

 アクティビティとは「行動」の意味。アクティビティ デザインとは日建設計の造語で、人がどのように考え、どう行動するかを中心に据えながらデザインしていくことだ。

 2013年10月に発足したNADのサイトを見ると「私たちは、空間における人々のActivityを能動的にすることが企業や社会のイノベーションにとって最も重要だと考えます。そのためにはハード/ソフトといったフレームワークを横断する新しいデザインが必要です。ユーザーの能動性を豊かにするデザインをActivity designと定義しています」とある。

 人間の行動に注目したり、人間を中心にして考えたりする手法として、既にデザイン思考が注目されている。これは人間の動きを観察し、そこから新たな気づきを得ることから、課題の発見や解決につなげようとする手法であり、アクティビティ デザインもデザイン思考の一種といえる。

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