「飲み会」を面白くするツールで飲み会文化を活性化し、ビール市場を盛り上げたい──そんな思いでヤッホーブルーイングが開発した「先輩風壱号」。これは、飲み会の席で煩わしく思われがちな“先輩風”を、AI解析によって見える化するマシンだ。
飲み会文化を活性化するAIツール、“先輩風”を見える化
先輩風壱号は席に座った人の発言をモニタリングして分析する。自慢話、武勇伝、お説教といった先輩風を吹かせたことをしゃべっていると、ファンが回り始め、先輩風が目に見える。これによって、先輩社員に「あれ、俺って今、吹かせちゃってる?」という気づきを促す。
通常の飲み会では、誰かが先輩風を吹かせ始めても、後輩には止めにくい。ひたすら聞き役に回ってしまいがち。先輩風壱号が加わることで、風が吹いたことをきっかけに力が抜け、フラットで楽しい会話が楽しめるようになるという。
会社関係の飲み会というと「仕事の話ばかりでつまらない」「若い人に敬遠されがち」と何かとネガティブなイメージがつきまとう。そこで同社は実際に何が問題なのかを明らかにするために、ビジネスパーソン800人を対象にした「上司と部下の飲み会実態調査」を実施。その結果、「飲み会では上司が部下の1.7倍も話している」「部下の6割以上が、上司の武勇伝を聞かされた」ことをネガティブに感じる一方、「上司と『対等に話せる』飲み会は楽しい」と思っている部下が71.0%もいることが分かったという。