コペンハーゲンで9月に開催された「ITS世界会議2018」の特集6回目。独ダイムラーの100%子会社で、複数の交通モードを束ねるMaaSプラットフォームを提供するmoovel(ムーベル)の強みと今後の戦略を明らかにする。アジアのパートナー戦略の担当者に話を聞いた。

独ダイムラー傘下のmoovelは、すでにMaaSアプリも提供している
独ダイムラー傘下のmoovelは、すでにMaaSアプリも提供している

 「クルマの所有から利用へ」――。
 この急激な市場環境の変化に対応するため、トヨタ自動車は全国5000店あるディーラー改革の1つとして、2019年春からカーシェアリングの本格展開を始める。しかし、このトヨタの決断に先立つ10年も前、早々にモビリティサービス企業への脱皮を目指し、今では世界最大のカーシェア事業者という側面を持つまでになった自動車メーカーがある。高級車ブランドのメルセデス・ベンツを擁する独ダイムラーだ。

 そして16年10月。同社のディーター・ツェッチェCEOが掲げた「CASE戦略」は、あまりに有名だろう。これは、Connected(つながるクルマ)、Autonomous(⾃動運転)、Shared & Services(シェアリングとモビリティサービス)、そしてElectric(電動化)という4つのキーワードの頭文字を取ったものだ。特にダイムラーが推進するShared & Servicesは今、世界のMaaSプレーヤーのなかでも格段の存在感を放っている。

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