全世界で50万人超の感染者を出した新型コロナウイルス。中国各地の教育機関では授業の中止、無期延期を余儀なくされている。猛烈な受験競争にある中国では、休校は日本以上に受験生への影響が大きい。そこで現在、中国国内で再度注目を浴びるのがオンライン教育だ。

 中国武漢市を中心とする中国全土において猛威を振るう新型コロナウイルス。状況はやや落ち着いてきたように見えるものの、武漢市やその周辺都市など、比較的感染者が多い地域においては、“封城”と呼ばれる町全体の封鎖政策が長期間続いた。湖北省の武漢市以外のエリアについては3月25日に移動制限を解除、武漢市については4月8日に解除すると発表されたが、この間、これらの封鎖された都市においては交通網はおろか、レストランやスーパーマーケットも閉鎖され、市民の生活に甚大な影響を及ぼしてきた。

 中国国内では小中高等学校、さらに大学に至るまで、ほぼすべての教育機関が休校を余儀なくされた。感染が緩和されつつある北京市、上海市などの都市では、順次、企業活動が再開されるものの、教育機関は依然として先の見えない調整を強いられている。

 しかし、2002~03年にSARS(重症急性呼吸器症候群)に見舞われた頃とは異なり、現在の中国では教育のデジタル化がかなり進んでいる。春節休み中の1月27日、中国教育部が全国の教育機関を対象に始業時期延期を通達。その2日後には「停課不停学」(学校は止めるが、教育は止めない)との方針を発表した。特に重きを置いたのが「現存するオンラインプラットフォームを活用し、教育を施す」ということだった。

新型コロナウイルスでも止まらなかった中国の教育

 新型コロナウイルスというキーワードが、人々の間で強く認識され始めたのは1月中旬。中国全土に知れわたったのは1月21日、SARSが流行した際にも感染拡大防止対策の陣頭指揮をとった鐘南山(ジョン・ナンシャン)氏が報道陣を前に、「ヒトからヒトへの感染が起きている」と語った日だ。それから2日後の23日には武漢市が封鎖。27日には教育機関の始業時期延期が通達された。

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