2008年、シェアリングエコノミーの先駆けとして米国で誕生した「Airbnb」は20年にIPO(新規株式公開)を実施すると発表した。中国ではこのシェアリングエコノミー市場に劇的な変化が起きている。シェアバイクサービスは既にピークを過ぎた。中国シェアリングエコノミーの行方は。

 中国のリサーチ会社、iiMedia Researchは18年2月、「中国シェアリングエコノミー業界調査報告書」を発表している。同報告書は、中国のシェアリングエコノミーは18年に全体で7兆5000億元(約113兆円)もの市場規模に到達すると予測した。これは一般社団法人シェアリングエコノミー協会が調査した、日本のシェアリングエコノミーの市場規模、1兆8874億円(18年度)の約60倍に当たる数字だ。

 中国のシェアリングエコノミーと聞いて脳裏に浮かぶのは、シェアバイクの元祖とも言える黄色の「ofo」や、そのライバルであるオレンジ色の「Mobike」だろう。だがiiMedia Researchによれば現在、中国シェアリングエコノミー業界をリードしているのはモバイルバッテリーのシェアサービスであり、市場の実に19.3%を占める。また、傘のシェアリングサービスが既に市場シェア10.5%を占めている。一方、ofoやMobikeなど一世を風靡したシェアバイクは既に10%を下回り、9.1%に低下した。倒産したりサービスを停止したりした企業数においても、シェアバイクが27.4%で最も多く、中国のシェアリングエコノミー業界は急激に再編が進んでいる。

出典/「中国シェアリングエコノミー業界調査報告書」(iiMedia Research)より筆者作成
出典/「中国シェアリングエコノミー業界調査報告書」(iiMedia Research)より筆者作成
日本におけるシェアリングエコノミーの市場規模 出典/一般社団法人シェアリングエコノミー協会より
日本におけるシェアリングエコノミーの市場規模 出典/一般社団法人シェアリングエコノミー協会より

 中国のシェアリングエコノミーの市場規模は日本の約60倍とされるものの、実際マネタイズできているビジネスモデルは少なく、各社は19年9月、一斉に値上げ戦略に出たという。

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