拼多多(ピンドゥオドゥオ)は2019年8月29日、設立からわずか4年という短期間で中国3大IT企業群であるBATの一角、百度(バイドゥ)の株式時価総額を追い抜いた。“BAT時代”はこれにより終了し、新たな時代を迎えるとさえ言われる。ピンドゥオドゥオの躍進の秘密とは?
ピンドゥオドゥオはSNS型のECサービスを展開しており、主にユーザーが集まって商品のまとめ買いをする機能(拼団=ピンチュアン)を武器に、アリババが独占的シェアを保つ中国のEC市場に挑んでいる。同社の創始者であり、CEOの黄峥(ファン・ジェン)氏は中国の名門・浙江大学を卒業後、米ウィスコンシン大学マディソン校にて修士号を取得。米グーグルで数年経験を積んだ後、グーグル中国オフィスの立ち上げに関与。離職後、シリアルアントプレナーとして活躍している“海亀”(ハイグイ、海外留学からの帰国組)だ。
中商産業研究院によると、中国EC市場の取引総額は2018年に約28.4兆元に達し、2019年には32.9兆元に達する見込みだ。米調査会社eMarketerのリサーチは、その58.2%をアリババが占有し、ジンドンが16.3%で続くという。アリババ、ジンドンの二大巨頭と比べると、ピンドゥオドゥオは地方都市部や農村部のユーザーをメインに着実と開拓し、今では上述の二大巨頭に次ぐ5.2%でシェア3位に位置しているという。
ピンドゥオドゥオが地方都市部や農村部のユーザーを獲得できた理由とは、何か。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー