「わーすごい、ロボホンが私の手話を理解してくれた!」。ある小学生の少女がスマートロボット「ロボホン」の前で手話を披露したところ、手話で表現した言葉をロボホンが音声に変換してくれたのだ。NTTデータがシャープと共同でディープラーニングを活用して開発した。

この光景は2018年の夏休み、東京ガスの「がすてなーに ガスの科学館」(東京・江東)で、NTTデータが開いた手話教室「ロボホンと手話を学ぼう!」での一コマだ。NTTデータは2017年11月、シャープと共同開発した、ディープラーニングによるロボホン向け手話通訳アプリケーションを発表しているが、2018年に入って本格的な事業展開に動き始めている。
ロボホンに手話で話しかけると日本語で発話
NTTデータは、CSR活動の一環として子供を対象とする手話教室を開く企業にロボホン向け手話通訳アプリケーションの利用を勧めている。開発に取り組んだNTTデータ ビジネスソリューション事業本部次世代技術戦略室AIソリューション技術担当 主任の大塚優氏は、「ロボホンは見た目がかわいく子供に受けがいいので、子供たちを集めた手話教室にはもってこいだ」と話す。NTTデータ社内でも夏休み中、社員の子供向けに手話教室を開いた。ロボホンを使って「おはよう」「こんにちは」「さようなら」など10単語程度の手話を教えた。
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