ホンダ系自動車部品メーカーの武蔵精密工業はAI(人工知能)スタートアップ企業のABEJA(東京・港)と共同で、ディープラーニング活用による製造不良品の自動検知システムのプロトタイプを試作、実証実験に取り組んでいる。これまで人による目視で実施してきた検査を自動化しようという取り組みだ。
対象の部品は、エンジントルクを入力軸から受け、左右のタイヤに適正な回転差をつけて配分するデファレンシャルアセンブリーの構成部品になるベベルギヤ。ベベルギヤにキズ(打痕)などの不良があると、クルマへの影響が異音、異常振動、焼き付き、破損といった形で出るため、出荷検査がとても重要なプロセスになる。ただし、目視検査は、検出が人の五感頼りで習熟度にバラつきがあり、長時間にわたる高負荷作業だという。武蔵精密工業では、これを自動化することが大きな課題だった。

自動車のエンジントルクを入力軸から受け、左右のタイヤに適正な回転差をつけて配分するデファレンシャルアセンブリー(上左)
生産ライン業務の20%を占める目視検査
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