人工知能(AI)の活用で今、次々とスタートアップが起業し、資金調達に成功するなど米シアトルが活気を帯びている。そのエコシステムの中核にあるのがシアトルに本社を置く、米マイクロソフトと米アマゾン・ドット・コムである。注目のスタートアップはエコシステムに独自のノウハウを掛け合わせて成長し、日本にも進出し始めている。

シアトル市とその周辺も含めたシアトル都市圏では、AIを活用した新しいビジネスを立ち上げるスタートアップが続々と誕生している。ここまでの連載で紹介してきたように、それを支えるのが、米マイクロソフト(MS)、米アマゾン・ドット・コムを中心とした地元のテック大手、ワシントン大学を中心としたアカデミアである。人材や資金などの支援が循環するエコシステムが確立している。
なかでもMSが大きな役割を担っている。シアトルでの現地取材でも、半数以上がMSの出身者である「Ex Microsoft」だった。アマゾン出身のスタートアップもあるが、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)出身のクラウドサービス関連の企業が多いようだ。AWSはMSに比べると歴史が浅いのもあるが、クラウド側にAI機能を置くのは一般的になっている。今後アマゾン発のAIスタートアップも増えていくだろう。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー