人工知能(AI)の活用で今、米シアトルが活気を帯びている。そのAIエコシステムを支えているのが州立のワシントン大学である。医学部も持つ総合大学で年間予算は約8000億円と、東京大学の3倍だ。豊富な資金と人材を基に、米中の企業や大学と連携。様々な分野におけるAI活用でイノベーションの創出を目指す。現時点でこのAIエコシステムに日本の企業や大学の存在感はほとんどない。

全米でも屈指のAI人材が集積しているワシントン州シアトル市とその周辺の広域都市圏。そのAIエコシステムの人材供給を支えているのは、州立のワシントン大学だ。
ワシントン大には、全米や各国の企業だけでなく、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツやポール・アレン、元CEO(最高経営責任者)のスティーブ・バルマーなど地元の大物が支援し続けている。大学の年間予算は72億5198万ドル(約8050億円、2018年度)と、東京大学の約2700億円の3倍にも上る。R&Dの支出も16年の実績で11億8261万ドル(約1288億円)と桁違いだ。
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