2019年7月3日に北京で開かれた「2019年 バイドゥAI開発者大会(Baidu Create 2019, Baidu AI Developer Conference)」で、百度(バイドゥ)はAI(人工知能)の最新の成果を披露した。この大会の基調講演のポイントについて紹介する。

 中国ネット大手の百度(バイドゥ)は、「All in AI(オール・イン・エーアイ)」と呼ぶ戦略の下、「Everyone can AI(誰でもAIを)」を目標に掲げており、AI(人工知能)にバイドゥの未来を託そうとしている。北京の国家会議センター(China National Convention Center)で7月3日に開幕した「バイドゥAI開発者大会」は年に一度開かれるイベントで、2019年で3回目となる。今回、バイドゥの創業者でCEOの李彦宏(ロビン・リー)氏、CTOの王海峰(ハイフェン・ワン)氏が基調講演し、バイドゥのAIの進化を披露した。

AI駆使したデジタルヒューマンが登場

【スマートスピーカー】

 リー氏は、最初にバイドゥの音声認識・自然言語処理・音声合成技術を融合した音声アシスタント「小度(シャオドゥ)」の会話能力を取り上げた。一度起動させると連続して会話できるようになっており、答えるべきときに的確に答え、黙るべきときには黙っているスキルは、大会参加者の拍手を浴びた。

2019年 バイドゥAI開発者大会で講演するロビン・リーCEO
2019年 バイドゥAI開発者大会で講演するロビン・リーCEO

 講演中、リー氏が突然、ステージ上に乱入した1人の男にペットボトルの水を掛けられるというアクシデントもあった。リー氏にけがはなかったが、冷静に髪などを整えた後、「AIは発展する途中で、様々な“想定外”のことが起こると思いますが、前に進む決意は揺るぎないものだ」とジョークを飛ばし、講演を継続した。

【デジタルヒューマン】

 バイドゥは、浦発銀行(SPD Bank)と協業して、デジタルヒューマン「小浦(シャオプー)」を発表した。コンピューター・ビジョン、音声認識・合成、自然言語処理、ナレッジグラフなど多くの人工知能技術を駆使したこの小浦は、リー氏とスムーズな会話を交わしながら、自然な表情、姿勢、アクセントなどで観衆を魅了させた。小浦は、金融系のナレッジを習得し、ファイナンススキルを駆使して金融系サービスの提供に取り組む予定。年内に、浦発銀行の初めての“デジタル従業員”として働き始める見通しだ。

2019年 バイドゥAI開発者大会で披露されたデジタルヒューマン「小浦(シャオプー)」
2019年 バイドゥAI開発者大会で披露されたデジタルヒューマン「小浦(シャオプー)」

【お茶入れロボット】

 王海峰氏は、音声で会話しながらお茶を入れるロボット「お茶博士」を披露した。このロボットには、コンピューター・ビジョン、音声認識・合成、自然言語処理などの技術を利用しており、王氏とスムーズに会話しながらお茶入れを見事にこなして見せた。

王海峰CTOと「お茶博士」
王海峰CTOと「お茶博士」