アリババのジャック・マー会長は現在をDT(データ・テクノロジー)時代と呼び、データを持つ企業しか生きていけないと言う。DT時代を勝ち抜くためにリリースしたアリババの武器「ETブレーン(ET Brain)」のなかでも、特に注目を浴びているのが「ETシティー・ブレーン」だ。

ETシティー・ブレーン

【出典】アリババ2018年杭州・雲棲大会(The Computing Conference 2018)」講演資料
【出典】アリババ2018年杭州・雲棲大会(The Computing Conference 2018)」講演資料

 アリババの「ETブレーン」は「Evolutionary Technology Brain」の略称で、高度な技術をもって、都市問題や環境問題、社会格差問題といった社会とビジネスにおける難題を解決するための総合的なAI(人工知能)プラットフォームだという。

 ここではETブレーンが最初に適用した領域である都市管理に向けた「ETシティー・ブレーン」を紹介する。

 ETシティー・ブレーンは、アリババが都市管理用のETブレーンとして2016年4月に初めてリリースしたもので、アリババ社内ではその実現は20世紀における月面着陸と同じような革新的な意義を持つと認識されている。17年11月に中国科学部などの国家機構に、「次世代人工知能開放創新プラットフォーム」として選出され、その認知度が高まってきている。

【ETシティー・ブレーンのフレームワーク】
 ETシティー・ブレーンは、ETブレーンの共通モジュールの他、都市管理に関する業務用モジュールから構成されている。

  • *飛天コンピューティングシステム(Apsara)
     アリババクラウドが開発した超大規模の通用型コンピューティングシステムで、パワフルかつ低コストで共用可能なコンピューティング能力をオンラインで提供する。
  • *データ・リソース・プラットフォーム
     データ管理、データ検索、全方位モニタリングなどさまざまなデータリソースに関するモジュールを提供する。
  • *インテリジェントプラットフォーム
     アルゴリズムサービス、モデルアナリティクス、ナレッジグラフなどのモジュールを提供する。これらの共通モジュールを利用することで、AIの能力を拡張できるという。
  • *アプリケーション・サポート・プラットフォーム
     アラートエンジン、最適化エンジン、スマート検索エンジン、トラッキングエンジン、自動調整エンジン、シミュレーションエンジン、ルールエンジン、リレーションエンジン、可視化エンジンなどが含まれる。これらのエンジンを利用することで、アプリケーション開発を加速させることが可能という。
  • *アプリケーション応用モジュール(エコシステム)
     都市管理領域の交通管理、航空管理、安全管理、社会管理、環境保全、観光管理など都市の管理業務に関する多くのモジュールがある。実際の業務に応じて、アプリケーションを修正したり追加したりすることで進化する。

【出典】アリババ2018年杭州・雲棲大会(The Computing Conference 2018)」講演資料
【出典】アリババ2018年杭州・雲棲大会(The Computing Conference 2018)」講演資料
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