「独身の日」(11月11日)のアリババの取引高は今年、また史上最高を記録した。より速く、より安全に、よりスマートにこの巨大イベントを運営するために、AI(人工知能)時代に合わせて、マシン・インテリジェンスを生かしたさまざまなシステムが舞台裏で動いている。
史上最高を記録した舞台裏には?
2135億元(約3兆4160億円)!
中国で「独身の日」と呼ばれる11月11日。この日、中国最大のECプラットフォームであるアリババは、24時間限定の大規模なセールを開催する。その取引高は毎年伸び続け、2018年、史上最高を更新した。2135億元は、17年の1682億元を26.9%上回る。ちなみに「楽天市場」などを運営する楽天の国内EC流通総額が約3兆4000億円(17年)だから、ほぼ同額をわずか1日で達成したことになる。この世界最大のECイベントの舞台裏には、膨大な取引を支える基幹システムの他、マシン・インテリジェンスを生かしたさまざまなシステムが動いているという。
例えば、バナーやポスターなどを自動的に作成するAIデザイナー「鹿班」(ルーバン)、データセンターの運用監視作業を自動化するロボット「天巡」(ティェンシュン)、巨大トランザクションをテストするストレステストロボット「尖兵」(ジィェンビン)、コンピューティング・リソースを自動的配置するツール「達霊」(ダリン)、顧客の問い合せ対応チャットボット「雲小蜜」(ユンシャオミ)などがこのイベントを裏から支えている。
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