
全16回
押し寄せる「デザイン経営」の波
経済産業省による「『デザイン経営』宣言」は、デザインによる企業の競争力強化に向けた課題の整理と対応策をまとめたものだ。デザイン活用によるイノベーションやブランディングを重視する姿勢を打ち出し、意匠法の改正まで視野に入れる。今後、デザイナーの役割が変わり、企業経営にも影響がありそうだ。「デザイン経営」宣言がもたらす波紋と、すでに走り始めた先進事例を追う。
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第1回2018.08.22経産省が「デザイン経営」宣言! 企業の競争力強化の切り札に?経済産業省・特許庁は2018年5月23日、デザインによる企業の競争力強化に向けた課題の整理と対応策を検討してきた内容をまとめ、「『デザイン経営』宣言」と題する報告書として発表した。今後、デザイナーやクリエイターの役割がどう変わるのか。企業経営者にとってどんな影響があるのか。
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第2回2018.08.23デジタル社会へ対応する意匠制度改革、企業への影響は?「『デザイン経営』宣言」を機に、特許庁は意匠制度の大掛かりな見直しを始めた。検討すべき課題を整理し、これから議論を進めていく。意匠制度を少しでも使い勝手の良いものにするために、民間からも広く提案を募集している。ブランディングなど企業経営にも影響がありそうだ。
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第3回2018.08.24「デザインは競争力を高める突破口」 宗像直子特許庁長官に聞く日本企業の競争力を強化するための提言「『デザイン経営』宣言」。宗像直子特許庁長官にその真意を聞いた。当初は意匠制度改革から出発した研究会が100年に一度の大変革の中、デザインによる競争力強化を打ち出す内容になったという。特許庁もデザイン経営に自ら取り組んでいる。
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第4回2018.08.27佐藤可士和氏、最小限で最高の効果を出す経営戦略をデザインする経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第5回2018.08.28寺田尚樹氏、経営者にはデザイナーに身を委ねるだけの度量が要る経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第6回2018.08.29名児耶秀美氏、「創造型」経営で人間の感性に訴えるものづくりを経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第7回2018.08.30廣田尚子氏、本質から生まれるデザインが企業の価値を高める経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第8回2018.08.31水野学氏、企業と共創するために「問診」のような取材を繰り返す経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第9回2018.09.03宮田識氏、デザイン経営には人の意識を変え、まとめる力が必要だ経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。
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第10回2018.09.046人のデザイナーが語る「デザイン経営、私からの提言」経済産業省・特許庁による「デザイン経営」宣言。日本企業の競争力強化にデザインを活用せよという提言だが、大きな役割を果たすべきクリエイターはこれをどのように受け止めるのか。佐藤可士和氏、寺田尚樹氏、名児耶秀美氏、廣田尚子氏、水野学氏、宮田識氏――6人の著名デザイナーの「私からの提言」をまとめた。
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第11回2018.09.05デザイン人材育成へ 東大生産技術研が企業向け教育プログラムRCA x IIS Tokyo Design Lab(以下、ラボ)は社会人向けにデザインとイノベーションの教育プログラム「DESIGN ACADEMY」(以下、アカデミー)を2018年11月に開始する。
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第12回2018.09.06絵は不要! 武蔵野美術大学「実技試験一切なし」新学科の狙い武蔵野美術大学は2019年4月、「造形構想学部」を新設する。新たに創設する「クリエイティブイノベーション学科」に加え、既存の造形学部に所属していた映像学科を移籍した2学科で発足する。さらに大学院にも「造形構想研究科造形構想専攻クリエイティブリーダーシップコース」を新設する。
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第13回2018.09.10BtoB企業がデザインで勝つ! 老舗の工作機械メーカーの挑戦富山県魚津市に本社を構える工作機械メーカーのスギノマシンが、2016年の創業80周年を機に、「デザイン経営」に乗り出した。企業理念の再構築、ロゴやユニホームの変更、プロダクトデザインの見直しなど、活動は多岐にわたる。デザインを武器に「グローカルニッチリーダー」を目指す。
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第14回2018.09.11デザイン思考で営業強化 顧客企業の変革マインドに火を付けろ!クラウド型CRM(顧客管理)ソリューションを提供するITベンダーのセールスフォース・ドットコムは、デザイナーやクリエイターの発想法であるデザイン思考をベースにした営業手法「Ignite(イグナイト)」を推進中だ。海外では既に大きな成果を上げており、日本でも展開を開始した。
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第15回2018.09.12経営をデザインせよ、内閣府も「デザイン経営」を後押しへ経産省・特許庁は2018年5月、日本企業の「デザイン経営」を後押しすることを発表した。それだけではない。内閣府も関連した報告書を出している。いずれも、色や形といったデザインの枠を超えて幅広く解釈。今までにない新しい価値を創造するため、デザインの考え方を取り入れることの重要性をアピールしている。
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第16回2018.09.13経営者と若手デザイナーが語る「デザイン経営」の難しさ経産省・特許庁の「『デザイン経営』宣言」は、デザイナーや経営者にどのように映っただろうか。そんな問い掛けを出発点に、2人のデザイナーと1人の経営者による座談会を実施した。立場が異なる3人の議論から「デザイン経営」の難しさが浮かび上がってきた。