2022年の年間で利用者数が多いのはどのアプリか? ヴァリューズ(東京・港)が保有するデータを基にランキング作成し、利用が増加傾向にあるサービスと減少傾向にあるアプリを分析した。PayPayがTwitterとInstagramを押しのけて、LINEに次ぐ2位に躍進した。
2022年で利用者数(UU、ユニークユーザー)が多かったスマートフォンアプリのランキングを見ていこう。データは、インターネット行動ログ分析サービスを提供するヴァリューズの推計に基づく(集計期間は22年1~10月)。20、21、22年と3年連続で利用者数トップ30に入っている定番17アプリの順位は以下の通り。
実は20~22年の3年間、アプリ利用者数トップ7の顔ぶれは変わっていない。不動の1位「LINE」と「Twitter」、「Instagram」のソーシャルメディア群。「Amazonショッピング」と「楽天市場」の2大ショッピングモール。国内最大級ポータル「Yahoo!」、キャッシュレス決済アプリで先行する「PayPay」の7つだ。
この“神7アプリ”で、1位LINEと6位Yahoo!、7位楽天市場が3年連続同順位。それ以外の4アプリに順位の変動が起きた。LINEに次ぐ2位だったTwitterがInstagramに逆転され、そのInstagramをもPayPayは追い抜いて2位に躍進した格好だ。
Twitterを超えたInstagramはもちろんのこと、Twitterも決して利用者が伸びていないわけではない。Instagram利用者数の前年比は20年が9.1%増、21年が6.7%増、22年が9.9%増。Twitterは、20年が0.1%増、21年が4.2%増、22年が3.4%増と、前年比マイナスはない。22年の利用者数を新型コロナウイルス感染拡大前の3年前(19年)と比較すると、Instagramは27.9%増、Twitterも7.8%増と、今も増加基調にある。一方のPayPayは、20年が54.6%増、21年が14.5%増、22年が11.8%増と伸び続け、3年前比では実に97.8%増と、ほぼ倍増の勢いで2位にまで上り詰めた。同様に「d払い」が19年比82.2%増、「楽天PointClub」が同47.7%増と、決済・ポイント系アプリがコロナ禍で利用者を大きく増やしたことが分かる。
対照的に、利用者減少の歯止めがかからず一人負け状態にあるのが「Facebook」だ。22年は前年比1.2%減と微減にとどまっているが、21年は同3.8%減、20年も同9.9%減と3年連続の減少で、19年前比では14.4%減と減り幅が大きい。このままだと23年、利用者数トップ10からの陥落は免れないだろう。
若者層とシニア層とでは、アプリ利用者増減の傾向が異なるので、確認しておきたい。
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