日経クロストレンドは、2020年1~6月の旅行関連サイトの訪問者動向、および20年4月から6月にかけて3カ月連続で検索者数が増加している検索ワードについて調査した。旅行関連各社のサイト訪問者数は20年3~5月に大きく落ち込んだが、6月に入って回復に向かいつつある。

「楽天トラベル」の「GoToキャンペーン」ページより
「楽天トラベル」の「GoToキャンペーン」ページより

 分析に当たっては、インターネット行動データ分析サービスを提供するヴァリューズ(東京・港)からデータ提供を受けた。同社は、国内30万人規模のユーザーパネルを保有し、Web利用動向データを基にネット行動分析サービスを提供している。このうちPC利用者パネルのWebサイトアクセス状況から、主要旅行サイトの訪問者数を推計した。

 調査対象としたのは、楽天トラベル(travel.rakuten.co.jp)、JTB(www.jtb.co.jp)、HIS(www.his-j.com)の3サイト。

楽天トラベル、JTB、HISのサイト訪問者数推移(PC利用者)
楽天トラベル、JTB、HISのサイト訪問者数推移(PC利用者)

 3社のうち最も訪問者数が多い楽天トラベルでは、新型コロナウイルス危機前の20年1月のサイト訪問者数は推計(以下同)750万人だった。2月は731万人、3月は692万人と微減が続き、緊急事態宣言の発令を7都府県、そして全国へと拡大した4月に415万人と急減。5月には1月比で55.7%減となる332万人まで減少した。

 それが6月に入ると一転して517万人、1月比31.1%減(前年同月比35.5%減)の水準まで戻した。5月25日に5都道県で緊急事態宣言が解除されたこと。そして4月末に成立した20年度の補正予算で、感染拡大の打撃を受けた観光業界を支援する「Go To トラベルキャンペーン」の予算約1兆3000億円が計上されたことを受けて、旅先を思案するサイト訪問が増えた格好だ。

 サイト訪問者数が急減から回復に向かう動きはほかの2社も似ているが、その程度はだいぶ異なる。

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