日経クロストレンドは、2019年6月から8月にかけて3カ月連続で検索者数が増加している検索ワードの平均上昇率のランキングを算出した。不在時でも宅配便の荷物を受け取れる「置き配」が、日本郵便、Amazon.co.jpの本格導入、エリア拡大を受けて検索者が増加した。

日本郵便に続きAmazon.co.jpも「置き配」エリアを拡大中
日本郵便に続きAmazon.co.jpも「置き配」エリアを拡大中

 分析に当たっては、インターネット行動データ分析サービスを提供するヴァリューズ(東京・港)からデータ提供を受けた。同社は、国内30万人規模のユーザーパネルを保有し、Web利用動向データを基にネット行動分析サービスを提供している。

 3カ月連続で検索者数が増えた検索ワードの中で編集部が注目したのが、平均上昇率42%の「置き配(おきはい)」だ。置き配とは、宅配便の配達時に受取主が在宅か不在かにかかわらず、玄関先や宅配ボックスなどあらかじめ指定した場所に荷物を置くことで配達を完了するサービスのこと。下図は、2019年2月から8月までの「置き配」検索者数の推移をグラフ化したものだ。2月の検索者数を100として、その伸びを示している。

日本郵便が導入した3月、Amazon.co.jpがエリアを拡大した7月に「置き配」検索者数が伸びた
日本郵便が導入した3月、Amazon.co.jpがエリアを拡大した7月に「置き配」検索者数が伸びた

 ECの拡大によって、08年度に32.1億個だった宅配便の取扱個数は17年度に42.5億個へ、この10年で大幅な伸びを見せている。これに伴い、宅配事業者のドライバー不足が生じ、「宅配クライシス」として社会問題化した。中でも深刻なのが、不在宅に再配達する負荷が高まっていることだ。19年4月の再配達率は前年同月比1.0ポイント増の16.0%で、都市部では18.0%と高止まりしている。

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