日経クロストレンドは、2018年3月から5月にかけて3カ月連続で検索者数が増加しているキーワードを抽出し、平均上昇率のランキングを算出した。レジ袋有料化が2020年4月からスタートする見通しを受けて、エコバッグの検索者数が伸びた。

(写真提供/マーナ)
(写真提供/マーナ)

 分析に当たっては、インターネット行動データ分析サービスを提供するヴァリューズ(東京・港)からデータ提供を受けた。同社は、国内25万人規模のユーザーパネルを保有し、Web利用動向データを基にネット行動分析サービスを提供している。

 検索者数が増えているワードを抽出するに当たり、前年も同時期に同様に伸びている季節性の高いワードや、最終回に向けて検索者数が増えやすいテレビドラマなどエンターテインメント関連のワードは排除した。

3カ月連続で検索者数が増加したキーワードの平均上昇率ランキング(※平均上昇率が同じ数値で順位が違う場合は小数点以下で差がある)
3カ月連続で検索者数が増加したキーワードの平均上昇率ランキング(※平均上昇率が同じ数値で順位が違う場合は小数点以下で差がある)

 編集部が注目したのが、6位にランクインした「シュパット(Shupatto)」。生活雑貨メーカーのマーナ(東京・墨田)が開発・販売するエコバッグだ。両端を持って引っ張るだけで、文字通り「シュパッ」と一気に帯状にたためる構造が特徴。あとは折り進めて留めるだけでコンパクトにバッグに収納できる。エコバッグにありがちな、たたむ手間や、付属の袋に入れづらいといった課題の解消を狙った商品だ。2015年11月の新発売以降、S・M・Lサイズのほか、縦型の「ドロップ」など商品タイプ、サイズ、カラーバリエーションを拡充し、18年7月にはシリーズ販売個数が100万個を突破した。

4月から5月にかけて「シュパット」検索者数が急増
4月から5月にかけて「シュパット」検索者数が急増

 上図は、18年6月から19年5月までの「シュパット」(「Shupatto」も含む)検索者数の推移をグラフ化したものだ。18年6月の「シュパット」単体の検索者数を100として、その伸びを示している。メディアでの紹介などをきっかけに、商品名の検索者数がアップダウンを繰り返してきたが、19年3月以降急伸し、5月は前月比3倍増、1年で約11倍と大きく増えた。

 きっかけは、環境省が小売店で配布されるレジ袋について有料化を義務付ける方針を固めたことだ。レジ袋有料化は、G20大阪サミットでも主要テーマの1つだった、海洋プラスチックごみ(廃プラ)対策の一環。海外ではレジ袋の無料配布を禁じている国が多いため、東京オリンピック前の20年4月からの実施が有力になっている。

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