最近のイノベーション創出のプロセスでは、技術研究や製品開発、デザイン開発のみならず、もっと上流工程にある「音楽を持ち歩く」というような、製品やサービスの「コンセプト」そのものを生み出す、または作り替える部分に注目が集まっている。そんなイノベーションに欠かせない「コンセプト」とは何か、なぜ今それが必須なのか。

 私は日本メーカーの弱点は、市場を生み出すような新しい「コンセプト」に踏み出せないところにあると考えています。製造の技術にも定評があり、質の高い量産体制もある日本。日本のものづくりの技術力の高さは、世界的にも高い信頼を得ています。例えば、かつてのiPhone5の部品シェアの50%以上を日本の部品メーカーが占めていることからも、その高い技術力がうかがえます。