「中の人」と呼ばれる、ツイッター界の人気者をご存じだろうか。企業の公式ツイッターアカウントを運用する人を指す言葉で、機転の利いたつぶやきの数々やフォロワーとの直接的な交流、ツイッター利用者を楽しませる企業同士のやり取りなどで絶大な人気を集めている。なかでも人気のシャープは、47万人以上のフォロワー数を抱える。シャープと“仲良し”のタニタもフォロワー数26万人超とファンが多い。

2016年にはリブレ出版がシャープとタニタの中の人を題材にしたマンガ『シャープさんとタニタくん』を刊行。重版がかかる人気となった。中の人がメジャー化する動きにビジネスチャンスを感じたタカラトミーアーツは18年6月に、中の人を題材としたカプセル入り玩具「企業Twitter×ダンボー 中の人コレクション」を発売。好調な売れ行きから「10月には一部リニューアルを加えて再販売が決定した」(タカラトミー)という。
とはいえ、企業の公式ツイッターアカウントが確固たる市民権を得るまでの道のりは、決して平たんではなかった。
日本にツイッターが“上陸”したのは08年4月のこと。翌09年頃から、企業がマーケティングツールとして活用する動きが生まれる。なかでも注目が集まったのは、企業の「公式」アカウントにもかかわらず、くだけた内容をつぶやく「軟式」アカウントだ。


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