ネーミングやパッケージの肝は商品の特徴をいかにアピールするかにある。食品関連なら、おいしそうな名前と共にシズル感のある画像を表示する場合がほとんどだ。しかし最近は、分かりにくい商品名に加え、画像さえ示さないパッケージもある。直接的に表現するのではなく、あえて分かりにくくすることで、「何だろう」と関心を引くためだ。そうした格好の事例がある。

東京・西武池袋線の清瀬駅前にある高級食パン店「考えた人すごいわ」。駅のホームからも目立つため、通勤・通学者にもアピールできる
東京・西武池袋線の清瀬駅前にある高級食パン店「考えた人すごいわ」。駅のホームからも目立つため、通勤・通学者にもアピールできる

何の店舗だか分かりにくい

 東京・西武池袋線の清瀬駅のホームから駅前を眺めると、すぐ近くに変わった看板が見える。白地に黒い文字で「考えた人すごいわ」とあり、ギリシャの哲人のような人物が、顎に手を当てながらうなっているイラストが添えられている。一見しただけでは、どんな店舗の看板なのか判断しにくい。実はこの店舗、オーネスティグループが運営する高級食パンの専門店だ。コッペパン専門店「盛岡製パン」などで知られる同グループが、初の高級食パンの専門店を手掛けるに当たり、生み出したブランド名が「考えた人すごいわ」だった。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
この記事をいいね!する