全17回
売れるネーミングと売れないネーミングの差は、どこにあるのだろうか。ヒット商品の現場を取材し、ネーミングの舞台裏を探ってみると、ヒットするネーミングには、いくつかのキーワードがあることが分かった。
  • 第1回
  • 2018.07.23
小説のような世界観を伝えるキリン「ひこうき雲と私 レモン篇」
キリンビールが手掛けるクラフトビールブランド「グランドキリン」シリーズでは、約2カ月に1度のペースで季節限定の商品を発売している。「ギャラクシーホップ」「十六夜の月」「梟の森」など、季節の移ろいを思わせるネーミングとユニークなパッケージデザインが特徴だ。そんな同シリーズで、2018年4月の酒税法改正に合わせてつくった商品が、同年4月発売の「ひこうき雲と私 レモン篇」と同年6月発売の「雨のち太陽、ベルジャンの白」だ。ビールの定義拡大で使用できるようになったフルーツピールを使い、今までにない個性豊かな味わいを実現したという。
  • 第2回
  • 2018.07.23
味の素「夜九時のひとり呑み」、新領域を開拓した1人用冷食
餃子やコロッケなど、手軽に作れる弁当のおかずとしてなじみ深い冷凍食品。近年は味を追求した商品も人気を集めるなど、その利便性を活用し、夕飯のおかずの一品として食卓に並ぶという用途も増えつつある。
  • 第3回
  • 2018.07.23
「ポキッと折れるんです」は、折れるから壊れない傘
台風など突風にあおられ、使用していた傘が壊れてしまった、という経験がある人は多いのではないか。2016年12月から横浜市の長寿乃里が販売を開始した「ポキッと折れるんです」は、そんな悩みを解決してくれる傘だろう。強い風圧にさらされると、傘の親骨に設置したヒンジ(蝶番)が、内側から外側にポキッと折れて風を受け流してくれる。折れた傘の骨は、一度折り畳み、再度開くことで元通りになる。風速15m以上の風に耐えられるとしており、このヒンジ構造の特許も取得した。18年2月からは子供用の「ポキッと折れるんです KIDS」も発売している。
  • 第4回
  • 2018.07.25
「カレーメシ」 わずかなネーミングの工夫が新市場を生み出す
日清食品の「日清カレーメシ」(以下カレーメシ)シリーズは、これまで何度もリニューアルを重ねたことでヒット商品に育った。2018年3月には「日清キーマカレーメシ スパイシー」も登場するなど、14年に第1弾が登場して以来、ハヤシライス味やシーフード味といった多くのシリーズが登場している。さらには派生商品として、ラーメンスープにご飯を“ぶっ込んだ”「カップヌードル ぶっこみ飯」シリーズや“ファストフード和食”がコンセプトの「日清 日本めし」シリーズなども出てきた。
  • 第5回
  • 2018.07.25
売上高17倍「まるでこたつソックス」 商品名とパッケージ変更で
同じ機能を備えながら、名前やパッケージをリニューアルしたことで、売り上げを17倍に増やした商品がある。大阪市のレッグウエア専業メーカー、岡本が開発・販売する冷え対策用の靴下「まるでこたつソックス」だ。
  • 第6回
  • 2018.07.25
「ハーイ!マイネームイズ着痩せリン」 改名イベントで話題に
確立したブランドを持ちながら、新たなイメージを打ち出そうとしても難しいだろう。イメージから逸脱すると、ブランド離れを起こす可能性もある。だが、そうした状況を逆手に取り、ヒット商品に結び付けようとした例がある。補整下着の企画・販売を手掛けるHEAVEN Japan(大阪府河内長野市)だ。
  • 第7回
  • 2018.07.27
カルビー「とうもりこ」「えだまりこ」、強いブランドをフル活用
カルビーの「とうもりこ」は、スイートコーンを主原料とするスナック菓子だ。スティック状で食感に特徴があるジャガイモのスナック菓子「じゃがりこ」から派生した新商品で、4月16日から関東で発売を開始。現在は全国で販売している。売れ行きは好調で「当初の計画を上回っている。例えばじゃがりこの期間限定商品より、約1.3倍売れている」とカルビー マーケティング本部 素材スナック部 じゃがりこ課の松下千桂氏は話す。
  • 第8回
  • 2018.07.27
「俺の生食パン」から「銀座の食パン」へ、さらなる特別感を
2011年に「俺のイタリアン」を開店した後、フレンチやスパニッシュなど次々と新業態をオープンさせてきた俺の。同社の最新業態が「俺のBakery&Cafe」だ。売りものは、こだわり抜いて選んだ最高品質の牛乳と小麦粉を使って焼き上げた究極の食パン「俺の生食パン」。18年5月末現在、都内3店合計で1日2000本以上を売り上げるほどの人気を博している。
  • 第9回
  • 2018.07.30
タバコそっくりのパッケージ、実はスティック緑茶「Chabacco」
タバコのように見えるが、中身は粉末の緑茶。静岡県掛川市のショータイムが2017年に発売した「Chabacco(チャバコ)」だ。同社の森川翔太代表取締役は、広告会社に勤務した後、故郷に戻り、お茶を販売するショータイムを起業した。きっかけは、米国に行った際に手土産として持参した緑茶だった。
  • 第10回
  • 2018.07.30
食パン店「考えた人すごいわ」 あえて分かりにくい名前で成功
ネーミングやパッケージの肝は商品の特徴をいかにアピールするかにある。食品関連なら、おいしそうな名前と共にシズル感のある画像を表示する場合がほとんどだ。しかし最近は、分かりにくい商品名に加え、画像さえ示さないパッケージもある。直接的に表現するのではなく、あえて分かりにくくすることで、「何だろう」と関心を引くためだ。そうした格好の事例がある。
  • 第11回
  • 2018.07.30
「お嬢サバ」「オイスターぼんぼん」 海産物を人間に例えて人気
2018年3月8日、JR西日本は自社で養殖したマサバを飲食店向けに出荷した。このサバのブランド名は「お嬢サバ」。完全養殖の稚魚を、地下から採取する「地下海水」を活用して陸上で育てている。それにより、アニサキスなどの寄生虫がつきにくく、生食できるのが特徴だ。そこで「虫がつかない、箱入り娘」という意味の「お嬢様」をイメージさせるネーミングにしている。
  • 第12回
  • 2018.07.31
ハウス食品「シャリーチェ」、ロングセラーブランドに新しい響き
ハウス食品は「フルーチェ」の姉妹ブランド「シャリーチェ」を2018年5月14日に発売した。フルーチェは牛乳と混ぜるだけで作ることができるデザートベースで、1976年に発売されたロングセラーだ。
  • 第13回
  • 2018.07.31
「東京ソラマチ」「あべのハルカス」 愛される名前の決め方
「東京ソラマチ」と「あべのハルカス」。最近の商業施設では、どこか日本的でありながら、モダンな響きのネーミングを採用するケースが目立つ。東京ソラマチは、タワーが象徴する空、女性をメインターゲットにした商業施設としてやわらかいイメージをネーミングに込めた。あべのハルカスは、「晴れるようにする。はらす」といった意味のある古語の「はるかす」から取った。
  • 第14回
  • 2018.08.01
「ののじ」、角のない丸くやわらかい文字が女性に好かれる
大きくて固いかぼちゃを簡単に切る包丁「かぼ-ちょう」、筋切りとみじん切りができるピーラー「スージー&みじん」、種を除いてジュースが搾れるグレープフルーツ搾り器「グレフル種取物語」など、「ののじ」ブランドでユニークなキッチン用品やカトラリーを開発しているのが横浜市のレーベン販売だ。ののじは企画・販売を担当するグループ会社の社名でもある。
  • 第15回
  • 2018.08.01
「おぷろ」のブランド名はユーザーとのコミュニケーション道具
「おぷろ」は、水生活製作所が展開する入浴剤やボディーソープなどのブランドだ。2010年に発売し、現在は約30品目の商品をそろえた大きなロングセラーブランドに成長した。同社の本社がある岐阜県山県市美山地区(旧・美山町)は、戦後、水道の普及に伴い水栓バルブ産業が一大地場産業となり、現在も水栓バルブ関連企業が30社ほど集積している。同社の社名も12年までは「早川バルブ製作所」だった。
  • 第16回
  • 2018.08.01
「重い」に職人の「思い」も込めた「おもいのフライパン」
注文しても納品は800日後、価格は1枚9000円。それでも注文の絶えないフライパンがある。愛知県碧南市にある石川鋳造の「おもいのフライパン」だ。名前の由来はその「重さ」にある。直径21cmとフライパンにしてはやや小ぶりのサイズだが、重さは1.2kg。普通のフライパンなら数百g程度、直径30cmの中華鍋でも1kg程度だから、その重さが分かる。
  • 第17回
  • 2018.08.01
アスクル、AIが8万件の商品キャッチコピーを8時間で作成
「年収は日経デザイン力で変わる」「日経デザイン選びは、人生選びだ」「いいね!と言われる日経デザイン」――これらは、AI(人工知能)が生成した「日経デザイン」のキャッチコピー。読者獲得のためのチラシに掲載してもそれほど不自然ではない完成度だ。

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