20%のポイントバックも検討

 仕様の上では、ユーザーはd払いにクレジットカードにひも付けて決済することもできるが、ドコモがまず念頭に置いているのは、ドコモのスマホユーザーによる電話料金合算払いの利用である。

 新規参入に当たっては、ユーザーの利便性をまず高めることに力を注いだ。電話料金合算払いを可能にしたのはもちろん、まず競合他社同様、リアルな小売店でも、QRコード決済で「dポイント」がたまるようにし、支払いにもdポイントを充当できるようにした。

 d払いによる決済200円ごとに1ポイント付与と還元率はそれほど高くないが、dポイントカードを併せて提示すれば、100円ごとに1ポイントが付与され、計1.5%の還元率となる。

 この基本メニューに加えて、d払いで決済するとユーザーが得する各種キャンペーンを展開していく考え。「EC利用向けに年数回実施していた20%ポイントバックキャンペーンのリアル小売店向けの展開や、特定の小売店向けのポイントバックキャンペーン展開などを考えている」と伊藤氏は語る。

Android端末全機種にアプリを初期導入

 さらにドコモが、18年夏シーズンに発売する機種から、Android端末については全機種、「d払い」アプリをプリインストールしている。ユーザーがアプリをダウンロードする手間を省く。加えて、アプリ上にどんなキャンペーンが展開されているか、d払いを使える店がどこか、をそれぞれワンタップで表示できるようにした。ドコモが自社でコントロールできる端末をフル活用して、d払いの利用意欲を喚起する。

アプリの使い勝手向上とdポイントの活用によって、小売店へのユーザーの送客を狙う
アプリの使い勝手向上とdポイントの活用によって、小売店へのユーザーの送客を狙う

 そうして、約1500万人に達するドコモ払いユーザーに、d払いユーザーへと移行してもらい、高い頻度でd払い決済を利用してもらうことを狙う。

 もっとも、利用できるリアルな小売店が少なければ、d払いの魅力をいくら高めても、利用は伸びない。そこでドコモは、「d払いユーザーに日常利用してもらうため」(伊藤氏)、コンビニエンスストアやドラッグストア、飲食店チェーンといった大手の小売りチェーンをまず狙う。

 導入店数を一気に増やすため、パートナー経由の開拓を重視する。「モバイル決済 for Airレジ」を展開するリクルートライフタイルや、決済用専用端末に強みを持つネットスターズ(東京・中央)など6社以上の導入パートナーと提携。大手の小売りチェーン向けに、POSレジのソフトウエア改修・接続や専用端末の設置などを進める考え。

 「初年度中(2019年3月まで)に10万店の小売店でd払いを利用できるようにする」(伊藤氏)のが、当面の目標だ。